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1997 年度 実績報告書

乗用馬の歩行時の揺れに関する三次元画像解析ならびに心拍変動解析

研究課題

研究課題/領域番号 09556059
研究機関東京大学

研究代表者

林 良博  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (90092303)

研究分担者 小林 秀俊  (株)ソフトロン, 研究部, 室長
富田 岳児  (株)応用計測研究所, 研究部, 室長
楠瀬 良  日本中央競馬会, 運動科学研究室, 研究役
近藤 誠司  北海道大学, 農学部, 助教授 (20112576)
局 博一  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (30142095)
キーワード乗馬 / リハビリテーション / 馬の運動解析
研究概要

近年、障害者や一般人のための乗馬が普及しつつある。馬のどのような動きが人の健康増進に効果があるのかまだ良くわかっていない。この研究ではその手始めとして、馬の歩行時の馬体と騎乗者の揺れを三次元画像解析装置によって分析した。研究馬として、サラブレッド2頭(体高170,166cm)、アングロアラブ(157cm)、トロッター(153cm)、半血種(152cm)、御崎馬(138cm)、木曽馬(126cm)、シェットランドポニ-(113cm)、クリオージョ(138cm)を用いた。歩行条件としては、アスファルトまたはウッドチップの路面を常歩で引き馬移動を行ったが、アングロアラブについては、一定の区間を5完歩で通過する遅いなみあしと、6完歩で通過する速いなみあしとを行った。また、騎乗条件としては、鞍付けの有無、騎乗者の有無による馬体動揺の相違を調べた。
馬のき甲部と左右腰部の垂直方向の動揺を、馬の体型と関連づけて調べたところ、体長が短く、頚部が長く、体高が高く、腰幅が狭い馬ほど揺れが大きくなる傾向が認められた。この傾向は路面がウッドチップよりもアスファルトで明瞭に示された。また、垂直方向の揺れはスイング期よりもスタンス期で大きいこと、速度は速い方が揺れが大きいこと、また騎乗によって揺れが小さくなることがわかった。さらに、1ストライドにおける揺れの位相について検討した結果、仙部から背部、き甲へと進行する体軸方向の波動状の揺れが生じること、また、騎乗者の揺れの位相は概ねき甲に一致するが、揺れの振幅は前肢よりも後肢の動きに影響を受けやすいことが示された。今回の実験成績は、常歩時の馬の動揺を構成する要素の一部を明らかにするとともに、馬の体型によって揺れ方に大きな差異があること、騎乗者と馬との間に相互作用が生じていることが明らかにされた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Masayoshi Kuwahara et al.: "Electrocardiogram from the longest-living racehorse in Japan:Legendary racehorse Shinzan." J.Equine Sci.8(2). 39-42 (1997)

  • [文献書誌] 桑原正貴他: "競走馬における心拍変動パワースペクトル解析による自律神経機能の評価" 馬の科学. 34(1). 8-14 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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