研究課題/領域番号 |
09556068
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
岩崎 利郎 岐阜大学, 農学部, 教授 (50262754)
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研究分担者 |
堀内 正 第一製薬, 創薬基盤研究所, 所長(研究職)
志水 泰武 岐阜大学, 農学部, 助教授 (40243802)
天谷 雅之 慶応義塾大学, 医学部, 専任講師 (90212563)
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キーワード | 天疱瘡 / 犬 / デスモグレイン |
研究概要 |
岩崎らが落葉性天疱瘡の犬16頭の血清についてウエスタンブロットをおこなったところ、160kDaのデスモグレイン1(dsg1)を認識したが、130kDaのデスモグレイン3(dsg3)は認識しなかった。このことから犬とヒトの落葉性天疱瘡は同一抗原を認識する可能性が強いことがわかった(Vet Immunol Immunopathol 1997)。また、天疱瘡の犬にUVBを照射したところ正常皮膚に顕微鏡的に棘融解細胞が出現したがUVAを照射しても変化はなかった。また、正常皮膚を落葉性天疱瘡血清と器官培養し、UVBを照射すると棘融解は増悪した。したがって犬の落葉性天疱瘡の症状は紫外線の照射によって増悪するものと思われた(Proc AAVD/ACVD annual meeting 1997)。天谷らはヒトの皮膚と粘膜を抗dsg1および抗dsg3抗体で反応させdsg1は主に皮膚に、dsg3は主に粘膜に分布するため落葉性天疱瘡は皮膚病変が主体であり、一方尋常性天疱瘡は粘膜にも発症することを報告した(J Invest Dermatol 1997)。また、天谷らは培養B細胞に抗原を反応させ、少量の抗体産生も検出可能なELISPOT法を、天疱瘡抗体産生B細胞の検出に応用した(Proc Soc Invest Dermatol 1998)。以上の研究から、犬の天疱瘡はヒトのそれと非常に近似でありモデル疾患になりうること、また選択的免疫治療法に必要な抗体産生細胞の定量化が可能になった。
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