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1998 年度 実績報告書

核内レセプターの転写促進能に基づく新たなホルモン評価系の構築

研究課題

研究課題/領域番号 09556073
研究機関東京大学

研究代表者

加藤 茂明  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (60204468)

研究分担者 四釜 久隆  山之内製薬, 薬理研究所・薬理第三研究室, 室長(研究職)
キーワード核内レセプター / 転写促進能 / ホルモン評価系 / 共役因子群 / transient expression系 / ステロイドホルモンレセプター / ステロイドホルモン / バキュロウイルス系
研究概要

本研究では、核内レセプターの転写促進能に基づいたホルモン評価系を、分子生物学的手法に基づき動物細胞内で構築し、この評価系をもとに以下の2点に焦点を当て、核内レセプターと共役因子との機能的相互作用を中心としたホルモン関連化合物の新たな評価系の構築を試みた。
1. ステロイドレセプター群に相互作用する共役因子群の検索及び同定:前年度でクローニングされた共役因子cDNAは断片なので、この断片を用いた生体内での発現部位(臓器)を同定し、発現部位由来のcDNAライブラリーから全長cDNAを取得した。更に全長cDNAを用いることでtransienexpression系にてcDNAがコードする因子の転写促進能を調べた。またステロイドレセプターを強発現させた培養細胞(いわゆるstable transformant)を確認し、この細胞核抽出液からレセプター特異的な抗体によりレセプター複合体を免疫沈降させ、この複合体からレセプターと結合している因子群を単離後、ペプチドシークエンンスからcDNAの取得を試みた。取得されたcDNAのコードされた因子の活性は上記の手法と同様に行い、転写共役因子であるか否かを検討した。
2. 機能を保持したステロイドホルモンレセプターを用いてのホルモン結合能の評価系の確立:ステロイドレセプターへのステロイドホルモンの結合能は、通常レセプターを含む細胞由来の核抽出液が古くから用いられてきた。しかしながら、生体組織より調製された核抽出液はロット差が大きく、それ以上に調製は煩雑である。本年度では、生合成させたタンパクが最も本来の主体構造を取ると考えられている昆虫細胞内での大量発現を、バキュロウイルス系を用いて行った。次に発現したレセプタータンパクの機能を、in vitro転写系で調べることで検定し、レセプターの主機能である転写促進能を有したレセプターの大量発現系の確立を試みた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Sekine,K.,Kato,S.,et al.: "FGF10 is essential for the limb and lung formation" Nature Genetics. 21. 138-141 (1999)

  • [文献書誌] Takeyama,K.,Kato,S.,et al.: "Selective interaction of vitamin Dreceptor with transcriptional coactivators by a vitamin Danalog" Mol.Cell.Biol.(in press). (1999)

  • [文献書誌] Yanagisawa,J.,Kato,S.,et al.: "Convergence of TGFβ and vitamin D signaling pathways on SMAD proteins acting as common transcriptional co-activators" Science. (in press). (1999)

  • [文献書誌] Takeda,S.,Kato,S.,et al.: "Stimulation of osteoclast formation by 1,25-dihydroxyvitamin D requires its binding to vitamin D receptor(VDR)in osteoblastic cells : Studies using VDR knockout mice" Endocrinology. (in press). (1999)

  • [文献書誌] Kitanaka,S.,Kato,S.,et al.: "Inactivating mutations in the human 25-hydroxyvitamin D_3 1α-hydroxylase gene in patients with pseudovitamin D-deficient rickets" N.Engl.J.Med.338. 653-661 (1998)

  • [文献書誌] Harada,H.,Kato,S.,et al.: "Cloning of rabbit TR4 and its bone cell-specific activity to suppress estrogen receptor-mediated transactivation" Endocrinology. 139. 204-212 (1998)

  • [文献書誌] 加藤茂明: "分子生物学3巻 高等動物の分子生物学:核内レセプタースーパーファミリー" 朝倉書店, 438 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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