研究概要 |
cMafは癌遺伝子として同定されたが,Tリンパ球の細胞系列の分化方向性決定に重要であることが示されている.そこで,Tリンパ球の分化をcMafを用いて操作することにより,疾患感受性を是正することが可能と考えられる.転写因子を利用した疾患感受性の是正という新しい治療法のモデルの開発を目的として,以下の研究を進行させている. 1.cMafをTリンパ球に過剰発現するトランスジェニックマウスの作成,現在複数のラインを作成し,免疫学的,血液学的,組織学的解析を行っている. 2.cMaf遺伝子の破壊実験,現在ES細胞で相同組み換えをおこしたクローンを分離し,胞胚期マウス胎児に移植して,キメラマウスを作成中である. 今度はこれらのマウスの作成と解析を行い,さらに,自己免疫疾患自然発症マウスにcMafを過剰に発現させてみることで,自己免疫疾患の改善が認められるかを検討する予定である.
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