研究課題/領域番号 |
09557038
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
湯浅 勲 鳥取大学, 医学部, 講師 (00093633)
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研究分担者 |
池淵 淳 鳥取大学, 医学部, 助手 (30150361)
梅津 和夫 山形大学, 医学部, 助教授 (10091828)
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キーワード | 赤血球抗原型 / 血清たんぱく型 / 赤血球酵素型 / 塩基配列 / DNA多型 / プライマー / 親子鑑定 |
研究概要 |
血清タンパクとしてはオロソムコイド(ORM:α1-酸性糖タンパク、AGP)についてさらに詳細に検討した。オロソムコイドに対する遺伝子は縦列に並んだAGP1とAGP2の二つの遺伝子からなるが、われわれはさきに血清タンパクの等電点電気泳動で、AGP1遺伝子の重複の存在を示唆してきた。今回、Long-range PCRによりその実在の証明を試みた。6個のエクソンからなるAGP遺伝子のうち、最も変異が多いエクソン4の前半部分にreverseプライマーを、後半部分にforwardプライマーをそれぞれ座位特異的に設定し、増幅を試みた。AGP1 forwardプライマーからAGP2 reverseプライマーにかけては調べた全例で増幅したが、AGP1 forwardプライマーからAGP1 reverseにかけても、約35%の日本人のDNAが増幅した。これは血清タンパクレベルでORM1^*dF1・SやORM1^*dB9・Sを持つと判定されるものと一致した。これらの遺伝子をRELP、SSCP、シーケンシングによって解析したところ、5'-末端からAGP1^*F1-AGP1^*S-AGP2^*MあるいはAGP1^*B9-AGP1^*S-AGP2^*の順序で並んでいることがわかった。さらに、エクソン2の多型でAGP1^*F1-AGP1^*S-AGP2^*Mは二種に識別できた。これらの重複は不均等交差による組換えで生じたもので、各ローカスの5'にあるAlu配列が関与していた。ヨーロッパ人やアメリカ人でもAGP1の重複を示したが、日本人で観察されたものとは異なっているものも認められた。その他に、PMMなどの解析を行った。
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