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1997 年度 実績報告書

リンパ球に認められる第3のタイプの細胞死の分子機構と特異的免疫抑制法への応用

研究課題

研究課題/領域番号 09557048
研究機関愛媛大学

研究代表者

浅野 喜博  愛媛大学, 医学部, 教授 (70114353)

研究分担者 加納 誠  愛媛大学, 医学部, 講師 (10116923)
四宮 博人  愛媛大学, 医学部, 助教授 (80162618)
キーワード部分放射線照射 / 免疫寛容 / 細胞死 / MHC分子 / 多能性幹細胞
研究概要

1)活性化T細胞に特異的に細胞死を誘導するシグナルの入り口となる分子(これまでの解析からレセプター分子と考えられる)をコードする遺伝子の分離を、ブライアンシードの方法で行ったが、常に細胞表面の古典的クラスI分子が分離され、目的とする分子の遺伝子の分離には至っていない。このことは、目的とする分子が、多くの細胞表面分子と交叉抗原性を有する分子である可能性を示唆する。次年度は等電点電気泳動等により蛋白を分取し、遺伝子の分離を行う予定である。
2)部分放射線照射による寛容誘導機構の基礎的解析を並行して行った。これまで我々を含めた多くの研究者によって明らかにされてきたように、致死量の放射線を照射しても、極く少量の骨髄多能性幹細胞を移入することによって、個体の免疫系を再構築し死から救うことができる。この時、骨髄多能性幹細胞が胸腺内で成熟・分化し、胸腺の表現するMHCに対する自己寛容を獲得する。この実験事実は、放射線照射時に骨髄の一部を鉛等で遮蔽すれば(部分放射線照射)、外来性に骨髄を移入することなく個体の免疫系を維持できること、さらにそのとき存在する個体の抗原に対する寛容の誘導が加納であることを示唆している。そこでC57BL/6(B6)マウスに部分放射線照射を行い回復してくる免疫系の反応を、このマウスとクラスI分子のみ異なるbm1およびクラスIIのみ異なるbm12マウスを用いて調べたところ、部分放射線照射時に、これらの非自己(アロ)MHC分子を表現するリンパ球を経静脈的に投与するとそれぞれのクラスのアロMHC分子に対する寛容が特異的にかつ効率良く成立することが明らかになった。この機序の詳細に関しては、継続して解析する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Taki,S., et al: "Multi-stage regulation of Th1-type immune responses by the transcription factor IRF-1." Immunity. 6(6). 673-679 (1997)

  • [文献書誌] 浅野喜博: "病原体感染とタイプ1/タイプ2T細胞サブセット" Immunology Frontier. 7(3). 168-169 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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