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1997 年度 実績報告書

Helicobacter pyloriのアドヘシンの同定と治療応用

研究課題

研究課題/領域番号 09557050
研究機関東京大学

研究代表者

菅野 健太郎  東京大学, 保健管理センター, 助教授 (60179116)

研究分担者 福嶋 康之  東京大学, 医学部・附属病院, 医員
キーワードHelicobacter pylori / 接着 / 糖脂質
研究概要

スルファチド結合性アドヘシンの同定のためヘパリンセファロースならびに硫酸セルロファイン結合性のHP由来蛋白をSDS-PAGEにより分析し、主要な蛋白の部分アミノ酸配列を決定したが、ウレアーゼの触媒ユニット、細菌性熱ショック蛋白(HSP)、以前アドヘシンとされたがその後細菌性フェリチンと同定された19Kd蛋白など既知の蛋白も含まれており、これら硫酸基含有糖化合物によるアフィニティクロマトグラフィーも必ずしも特異性は十分でないと考えられた。ウレアーゼはその遺伝子欠損株も接着性に影響がないことが明らかにされているので、アドヘシンとしては除外される。最近カナダの研究者がHPの第一段階の接着にHSPによるスルファチド結合が関与している可能性を報告したこと、非特異的に菌体表面に存在する可能性があることなどから、その遺伝子全長をクローニングを行った。一方この段階では、アミノ酸配列が明らかになっていない蛋白が同定されたので、これらについてdegenerated primerを設計しPCRクローニングを開始したが、HPの全ゲノム構造が米国の研究者から報告され(Nature388、539-547、1997)たので、遺伝子バンクに登録されたこれらのHP遺伝子を検索するとそれまで未知であった一つは、新たに登録されたHPのpyruvate dehydrogenaseのアミノ酸配列に一致していた。しかしこれは細胞内の酵素であり、アドヘシンとしての機能はないと判断しクローニングは中止した。もう一つは「機能不明の蛋白」として登録されているものと配列が一致しており、現在クローニングを行っている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Osawa H.et al.: "Immunohistochemical study of sulfatide expression in gastrc carcinima : alteration of sulfatide expression" J.Clin.Gastroentenal.25(sup1). S135-S140 (1997)

  • [文献書誌] 菅野健太郎: "Helicobacter pyloriと接着分子" Bio Clinica. 12(13). 947-950 (1997)

  • [文献書誌] 菅野健太郎: "Helicobacter pyloriの接着レセプター" Molecular Medicine. 34(10). 1254-1263 (1997)

  • [文献書誌] 菅野健太郎: "Helicobacter pyloriと胃ポリ-プ" 総合臨床. 46(10). 2545-2548 (1997)

  • [文献書誌] 菅野健太郎: "Helicobacter pyloriの定着と細胞接着" Helicobacter Research. 1(4). 349-355 (1997)

  • [文献書誌] 菅野健太郎: "DNA sequence法" G.I.Research. 5(4). 476-481 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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