研究課題/領域番号 |
09557060
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森下 竜一 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40291439)
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研究分担者 |
松本 邦夫 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90201780)
守口 篤 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10273666)
檜垣 実男 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (70189744)
泰地 睦夫 住友製薬株式会社総合研究所, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | HGF / 閉塞性幼脈硬化症 / 心筋梗塞 / ビュルガー病 / 高血圧 / 遺伝子治療 / 血管新生 |
研究概要 |
肝細胞増殖因子(HGF)が多様な生物活性を示すことを報告してきたが、我々は本年度は、1)虚血による局所HGF産生低下と閉塞性動脈硬化症発症への関与;2)閉塞性動脈硬化症や心筋梗塞に対してHGFによる血管新生が有用な治療であること;3)HGFの抗線維化作用の分子機構と治療への応用、などを明らかにした。これらの結果は、現在心筋梗塞や閉塞性動脈硬化症などの難治性循環器疾患の有効な治療が乏しいことを考えると、サイトカインテラピーとしてのHGFの利用は重要である。 これらの結果を基に、閉塞性動脈硬化症及びピュルガー病に対するヒトHGF遺伝子を用いた血管新生による遺伝子治療の臨床研究を、大阪大学ヒト遺伝子治療臨床研究審査委員会に申請した。本臨床計画は、既に同委員会において承認され、現在文部・厚生両省において審議中である。 また、高血圧患者や閉塞性動脈硬化症患者では血中HGF濃度が増加しており、高血圧や糖尿病の合併症の簡便な指標として血清HGF濃度測定が有用であることも明らかにした。事実、高血圧合併症を改善する降圧薬による血清HGF濃度低下を明らかにし、合併症治療のマーカーとして有用であることも報告した。血清HGF濃度測定は動脈硬化病変の診断に使用できると考えられ、更に詳細な検討を行っている。
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