研究課題/領域番号 |
09557068
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 紀夫 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10010050)
|
研究分担者 |
平野 和也 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80251221)
伊藤 正光 横浜逓信病院, 医師(研究職) (80176362)
酒井 一夫 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (40153837)
|
キーワード | 感受性指標 / X線誘導蛋白p41 / p41抗体 / MOLT-4 / 細胞死 / MUC1 |
研究概要 |
MOLT-4細胞照射後、数時間以降発現するp41について、精製p41のシーケンスにより、p41はガン化や転写・複製との関連が示唆されているSETβ(TAF-1β)の切断産物であることが明らかとなった。MOLT-4細胞から、RT-PCRによりSETβ(p42)全長を単離、pET-21a(+)ベクター(Novagen)に挿入後、In vitro translation法より、^<35>S-Metラベルp42([^<35>S]p42)を作製、これをp42切断プロテアーゼの基質として用い、照射後のMOLT-4では、[^<35>S]p42切断活性が照射後4-6時間の間に急激に上昇すること。p42は、カスパーゼの一つ(unpublished data)に特に感受性が高いことが判明した。 MUC1ムチンに対する抗体を用いたFlowcytometryによる測定で、HT29細胞表面のMUClムチンの発現量が6Gy照射後時間に依存して、照射後4日の時点で線量(1〜10Gy)に依存して増加し、MUC1ムチンは細胞全表面に分布していた。 X線照射によるMUC1ムチンの発現誘導は500kDaと390kDaのグルコシル化されたMUC1ムチンの増加であった。このメカニズムについて解明を進め、Western BlottingとMUC1・CATレポータープラスミドを用いて、CATアッセイにより、コア蛋白の転写の増加によると判明した。 以上の結果からこれらの現象は放射線感受性の指標として有望と考えられるが、その一般化は更なる検討が必要である。
|