研究課題/領域番号 |
09557072
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
成瀬 昭二 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (50106407)
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研究分担者 |
清水 公冶 島津製作所, 医用機器事業部, 課長
堀川 義治 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (20150584)
古谷 誠一 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (10271173)
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キーワード | 神経興奮伝達画像 / Echo Planar Imaging(EPI) / 脳機能画像 / 画像アレイプロセッサー / 拡散強調画像 / 超高速MRI / 傾斜磁場 / マイクロイメージング |
研究概要 |
本研究の最終目的は神経細胞の興奮・伝達を画像化する全く新しい方法の開発である。平成9年度は主に、実験用NMR装置でのハードウエアの完成と測定方法の確立を目標とした。すなわち、実験用NMR装置への超強力傾斜磁場コイルと画像処理アレイプロセッサーの組込みによる超高速磁気共鳴マイクロイメージングの完成と超高速拡散強調画像の完成をめざした。これらのためには、実験用NMR装置(7.0T Unity-INOVA300SWB,15cm bore)に超強力傾斜磁場コイル(200gaus/cm)を予算計上したが残念ながら減額されたため、初期の性能目標が達せられなくなった。しかし、現行の装置で可能な限り高性能化を図った。測定パルス系列はEPIシーケンスを用いて超高速磁気共鳴マイクロイメージングを試みたが、超高速画像取得と処理を行うには生データを測定装置とは分離して高速なメモリー上に蓄積して処理していく必要があり、受信回路から直接コンピューターへデータを入れて処理を行える画像用アレイプロセッサーの接続を検討した。実際には、NMR装置側のソフトウエアのヴァージョンアップが遅れたため、この接続に時間が要し、ようやく最近になって調整可能の段階となった。今後、このシステムを調整して完動を図ったうえで、EPI法を改良した超高性能磁気共鳴マイクロイメージングに、拡散強調パルスを加えた測定系列を開発する。この測定方法は従来の我々の技術に、超強力なハードウエアとコンピュータ技術が相まって可能となるもので、高い空間分解能と強力な拡散強調で細胞内外への瞬時の水の出入りを検出することが可能になると考えられる。そして次年度以降は、人体応用するための基礎的なデータ収集を行ない、これをもとに測定系の必要条件の情報を取得して、強力な傾斜磁場を備えた臨床用MR装置に移植する環境を整える。
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