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1997 年度 実績報告書

細胞内コレステロール調節機構の解明と新規動脈硬化症治療薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09557076
研究機関東京大学

研究代表者

児玉 龍彦  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (90170266)

研究分担者 川辺 良樹  中外製薬(株), 創薬研究所, 研究員
浜窪 隆雄  東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (90198797)
キーワードコレステロール / SREBP / プロテアーゼ / ER / 転写調節
研究概要

(1)SREBPの第一ステップの切断点を決めるため,SREBP2の1〜457番のフラグメントをGFPに置き換えたコンストラクトを作成しCHO細胞および第二ステップの酵素活性を欠失するミュータント細胞(CHO-M19)に導入した.共焦点顕微鏡によってGFP-SREBPフュージョン蛋白は両者の細胞で小胞体膜および核膜に発現することが観察された.またコレステロール欠乏刺激によりGFPの蛍光が細胞質に移行し,M19細胞では分布が変わらないことから,コレステロールによる第一ステップ酵素の活性化がGFPの細胞内分布の変化としてとらえられることが判明した.(2)上記のコンストラクトにさらにSV40の核移行シグナルを加えたコンストラクトを作成しCHO細胞に導入した.このフュージョン蛋白ではコレステロール欠乏刺激によりGFPの蛍光は核内に移行することが共焦点顕微鏡により確かめられた.現在この定常的発現細胞にレトロウイルスの受容体をさらに導入し,レトロウイルスのベクターを用いてcDNAライブラリーから,強発現によりGFPを核内移行させる遺伝子をスクリーニングしている.(3)また決められた切断点を含むペプチド性基質(Moc-GRSVLSF-Dnp)を合成した.この基質はペプチダーゼによって切断されるとMocの蛍光を発する.CHO細胞からER膜画分,サイトソル画分を遠心分画し,ペプチダーゼ活性を測定したところ,ER膜画分にAcety1-GRSVL(アルデヒド)で阻害される活性を認めた(50nMで50%阻害).サイトソル画分に見られた活性およびトリプシンはこの阻害ペプチドで1μMまで阻害が認められないことから,ER膜に認められた活性は,シークエンス特異的なペプチダーゼ活性と考えられ,SREBPの第一ステップ切断酵素の可能性が高い.
上記の様に本年度は目的のSREBP変換酵素の精製クローニングに向けたアッセイ系の構築をほぼ完了し,現在精製および発現クローニングに取りかかっている.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Mosqueda-Garcia, Hamakubo,T.: ""Modulatory Effects of Endothelin on Baroreflex Activation in the Nucleus of the Solitary Tract"" Europian Journal of Pharmacology,in press. (1998)

  • [文献書誌] Makoto Yoshida, Hamakubo,T., T.Inagami: ""Exaggerated pressor response to rat joining peptide in spontaneously hypertensive rats"" J.Hypertension,submitted. (1998)

  • [文献書誌] 浜窪 隆雄, 児玉 龍彦: ""SREBP"" 内科. l.81.2. 327-331 (1998)

  • [文献書誌] 浜窪 隆雄: ""血圧の中枢性調節と高血圧症"" 臨床検査. 41.3. 334-336 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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