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1997 年度 実績報告書

糸球体硬化・間質線維化阻止:新しいコラーゲン合成律速蛋白アンチセンス導入

研究課題

研究課題/領域番号 09557089
研究機関東京大学

研究代表者

谷口 茂夫  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50188380)

研究分担者 柳瀬 幹雄  東京大学, 医学部・附属病院, 医員
尾形 逸郎  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (80169169)
野入 英世  東京大学, 医学部・附属病院, 助手
中尾 彰秀  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (10159056)
キーワード糸球体線維化 / 尿細管線維化 / type I collagen / type I procollagen C-proteinase enhancer protein
研究概要

進行性腎障害は、原疾患の如何を問わず共通の病理組織学的帰結である糸球体硬化と尿細管間質の線維化によって成立する事は良く知られている。正常糸球体では、基底膜collagenであるtype IV collagenのみが存在しているが、硬化した糸球体では、硬化部位に一致してtype I collagenが発現する。一方、尿細管間質の線維化はヒトの糸球体腎炎で長期予後を規定する重要な組織学的所見の一である。すなわち、腎生検で既に尿細管間質に線維化が認められる患者は、たとえ糸球体病変が軽度であっても進行性に腎機能が低下する可能性が高い。このように、線維化は糸球体硬化、尿細管間質硬化と密接に関っており、線維化のメカニズムの解明は進行性腎障害の阻止に重要な役割を有している。我々は共同研究者の尾形がクローニングした新たな蛋白質(type I procollagen C-proteinase enhnacer protein,PCPE)が、形質転換した肝伊東細胞で強く発現し、type I procollagenの産生を増強することに着目し、腎糸球体、尿細管の線維化との関連の解明を試みた。
先ず、培養腎メサンギウム細胞はtype IV collagenの他に、正常では産生されないtype I collagenを産生することが知られており、このことは、培養に移すことでメサンギウム細胞が形質転換を起こしていることを示し、PCPEが発現している可能性を示唆していると考えた。そこで培養メサンギウム細胞を用いて抗PCPE抗体でwestem blotを行ったところ予想通りPCPEの発現が認められた。また同様に慢性腎不全モデルである5/6腎摘ラット腎でも発現が認められた。現在この発現の上流にあるシグナルの候補としてTGF-βなどのサイトカイン、growth factorを検討中である。また、antisenceの導入で病的collagenの産生が抑制されるかどうか検討中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Itsuro Ogata: "Up-vegulation of type I procollagen C-Proteinace enhancer protein messenger RNA in rats with CCl_4-induced liver flhrosis." Hepatology. 26. 611-617 (1997)

  • [文献書誌] Akihide Nakao: "CAMP mediates horologeas dowhregulation of PAF receptor ua RNA expressionin mesan gial cells" American Journal of Physiology. 273. F445-F450 (1997)

  • [文献書誌] Akihide Nakao: "Long-term effect of LTB_4 an tagonist on lipid induced vencl injury" Kidney International. 52S63. S236-S238 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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