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1999 年度 実績報告書

遺伝子銃を用いた癌細胞死誘導遺伝子・抗腫瘍免疫誘導遺伝子導入による癌の遺伝子治療

研究課題

研究課題/領域番号 09557094
研究機関東北大学

研究代表者

砂村 真琴  東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (10201584)

研究分担者 渋谷 和彦  東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (70260429)
濱田 洋文  癌研究会, 癌化学療法センター, 部長(研究職)
佐藤 正明  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30111371)
島村 弘宗  東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (70312585)
キーワード癌 / 遺伝子銃 / 遺伝子治療 / IL-12 / 腫瘍血管新生 / 抗腫瘍免疫 / BAI-1
研究概要

癌に対する遺伝子治療は、動物と細胞を用いた基礎実験から、ベッドサイドでの臨床応用へ移行されている。しかしながら、昨年米国ではアデノウイルスを用いた遺伝子治療中に死亡事故が生じ、ウイルスベクターの安全性に関しては更なる検討が必要である。本研究では、ウイルスベクターを用いない癌の遺伝子治療として、遺伝子銃を用いた遺伝子治療法の開発に取り組んだ。遺伝子銃による遺伝子導入が可能であることをまず確認したが、アデノウイルスベクタ一に比較し、遺伝子導入効率が非常に低いことが判明した。このため、1)遺伝子発現が低いレベルでも抗腫瘍効果が発現される。2)導入遺伝子の発現により、抗腫瘍効果が期待できる他の遺伝子発現が誘導できる。3)癌原発巣のみならず転移巣にも効果が期待できる。という条件を満たす遺伝子の選択にまず取り組んだ。その結果、IL-12 が最も条件にあった物質であり、この遺伝子を遺伝子銃で癌細胞に打ち込む遺伝子治療法が現状では最適であるとの結論を得た。以下がその理由である。
1)IL-12 遺伝子導入によりIL-12 を産生する線維芽細胞(Fib12)を作製し検討に用いた。Fib12をマウスに作製した腫瘍内に打ち込むと抗腫瘍効果が誘導され、更に再度移植した癌細胞に対しても免疫機構が反応した。2)癌細胞にIL-12遺伝子導入を試みたが極めて IL-12 の産生量は低レベルであった。しかしながら、腫瘍血管新生が著しく抑制され、腫瘍自体の増殖も見られなかった。3)既に確立された腫瘍欠陥にFib12 を置いたところ、腫瘍血管が破壊され同部の腫瘍が縮小した。4)IL-12 は抗腫瘍効果ならびに血管新生を抑制する IFN-gammaやIP-10を誘導した。背部に透明窓を装着したマウスモデルを用い、同部に移植した腫瘍に対して遺伝子銃によるlL-12 の打ち込みとその後の腫瘍の変化につき現在検討中である。また、p53下流遺伝子BAI-1の応用の可能性についても検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Matsumoto G.,Sunamura M.,Shimamra H.: "Adjuvant immunotherapy using genetically engineered interleukrn 12 secreting fibroblasts prevents recurrence after surgical resection of established tumors in amurine adenocarcionma model"Surgery125. 125. 257-264 (1999)

  • [文献書誌] Duda DC,Sunamura M.,Lozonschi L.: "Direct in evidence and in vinvo analysis of anti-angiogenesis effects of interleukin 12"Cancer Reserch 60. 60. 111-116 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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