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1998 年度 実績報告書

膵癌に対する特異的遺伝子治療法の開発と臨床応用へのアプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 09557099
研究機関北海道大学

研究代表者

加藤 紘之  北海道大学, 医学部, 教授 (80002369)

研究分担者 瀧本 将人  北海道大学, 医学部, 講師 (30179585)
葛巻 〓  北海道大学, 医学部, 教授 (80091445)
近藤 哲  北海道大学, 医学部, 助教授 (30215454)
キーワード膵臓癌 / 癌遺伝子治療 / N116Y / ベクター
研究概要

昨年度の研究によりN116Y遺伝子をras変異をもつ膵癌細胞株にリポフェクション法で実験的に遺伝子導入し、膵癌細胞でも強力な増殖抑制効果が得られることを証明した。さらに遺伝子導入方法としてレトロウィルスベクターを用い、CEAプロモーターによる腫瘍特異的な遺伝子発現システムを開発した。さらに食道癌細胞株において、N116Y蛋白が細胞周期を停止状態にすること、RAS以降のシグナル伝達経路であるErk2のリン酸化を阻害することを報告した。これらの研究成果をふまえて、本年度の研究の遂行にあたっては腫瘍に特異的にN116Yを発現させ、正常組織への影響を極力排除できることを証明し、N116Yが治療遺伝子として臨床応用が可能か否かを探ることを目的とした。まず腫瘍に特異的にN116Yを発現させるCEAプロモーターを組み込んだアデソウイルスベクターAdCEA-N116Yを作成した。次にin vitro実験によりAd CEA-N116YがCEA活性のある膵癌細胞に特異的かつ効果的な増殖抑制効果を示すことを証明した。さらにこの抑制効果はCEA活性のある細胞特異的に核の断片化-apoptosisを起こすことを示した。in vivoにおいてはマウスを用いた治療モデルを作成し、Ad CEA-N116Yが有効な腫瘍抑制効果を示すかどうかを引き続き検討している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Katsunori Saito,et al.: "INTERLEUKIN-6 PRODUCED BY PANCREATIC CARCINOMA CELLS ENHANCES HUMORAL IMMUNE RESPONSES AGAINST TUMOR CELLS: A POSSIBLE EVENTIN TUMOR REGRESSION." International Journal of Cancer. 75. 284-289 (1998)

  • [文献書誌] Naoto Senmaru,et al.: "SUPPRESSION OF Erk ACTIVATION AND IN VIVO GROWTH IN ESOPHAGEAL CANCER CELLS BY THE DOMINANT NEGATIVE Ras MUTANT, N116Y." International Journal of Cancer. 78. 366-371 (1998)

  • [文献書誌] 加藤紘之: "膵癌における癌転移の分析" 医療ジャーナル, 351 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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