• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

腹膜播種した癌細胞に対する新しい遺伝子治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09557103
研究機関名古屋大学

研究代表者

二村 雄次  名古屋大学, 医学部, 教授 (80126888)

研究分担者 金井 道夫  名古屋大学, 医学部, 助手 (50242871)
梛野 正人  名古屋大学, 医学部, 講師 (20237564)
萩原 正敏  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (10208423)
キーワード遺伝子治療 / レトロウイルスベクター / ドキシサイクリン / on / off制御 / GFP
研究概要

本研究は、癌細胞の遺伝子治療を対象に理想的に設計されたレトロウイルスベクターを構築し、腹膜播種後の末期患者に対する画期的治療法開発を目指すものである。初年度はドキシサイクリンによるon/off制御のできる遺伝子をレトロウイルスベクター(Retrovirus Vector)に組み込んだ新しいベクターを作製し、in vitro及びin vivoで、そのベクターが当初の設計通りの効果を示すか検討した。パッケージング細胞としてはPA317細胞を用い、ベクターDNA中に組み込んだBSDにて選択することによって高力価のベクターをを産生する細胞株をクローニングした。DT-Aのかわりに毒性のないグリーンフルオレッセントプロテイン(GFP)を、組み込んだレトロウイルスベクターを208F細胞に導入し、蛍光の変化からドキシサイクリンの最適濃度を測定した。次に、この208F細胞をヌードマウスに腹腔内注入した後、飲水中にドキシサイクリンを投与しin vivoでもGFPがinducibleであることを確認できた。ところが、さらにこのレトロウイルスベクターをヒト由来の胃癌や胆管癌の培養細胞株に感染させたところ、我々の用いたヒト由来の癌細胞では、208F細胞で認められたドキシサイクリンによるGFPの発現の亢進は観察できなかった。転写機構の種差による影響と考え、ヒト由来の癌細胞で使用可能な新たなベクター系の構築を計画している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Watsuji,T., Okamoto,Y., et al: "Controlled gene expression will a reverse tetracycline regulated retroviral vector(RTRV)system." Biochem, Biophys. Res. Commun. 234(3). 769-773 (1997)

  • [文献書誌] Kamimoto,T., Nagai,Y., et al: "Dymple, a Novel Dynamin-like High Molecular Weight GTP ase Lacking a Proline-rich Carboxyl-terminal Domain in Mammalian Cells." J. Biol. Chem. 273(2). 1044-1051 (1998)

  • [文献書誌] Nagai,Y., Kojima,T., et al: "Identification of a novel nuclear speokle-type protein, SPOP," FEBS Letters. 418. 23-26 (1997)

  • [文献書誌] Muro,Y., Ogawa,Y., et al: "Autoantibody to thioredoxin reductase in an ovarian cancer patient." Biochem. Biophys. Res. Commun.(in press).

  • [文献書誌] Watanabe,Y., Takaetsu,G., et al: "Characterization of a Serum Response Factor-Like Protein in Saccharomyces cerevisiae, Rlm1, Which Has Transcriptional Activity Regulated by the Mpk1(Slt2)Mitogen-Activated Protein Kinase Pathway." Mol. Cell. Biol.17(5). 2615-2623 (1997)

  • [文献書誌] Kobayashi,M Shimomura,A., et al: "Phosphorylation of ATF-1 enhances its DNA binding and transcription of the Na, K-ATP ase al subunit gene promotor." Research Nucleic Acid. 25(4). 877-882 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi