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1999 年度 実績報告書

「定量的蝸牛神経損傷モデル」における実験過程のコンピューター制御化」

研究課題

研究課題/領域番号 09557113
研究機関弘前大学

研究代表者

関谷 徹治  弘前大学, 医学部, 助教授 (70154656)

研究分担者 鈴木 重晴  弘前大学, 医学部, 教授 (30004708)
キーワードCOCHLEAR NERVE / NERVE DEGENERATION / Experimental model
研究概要

聴覚は、ヒトが円滑な日常生活を営む上で重要な感覚である。しかし、聴覚神経系のなかでも、蝸牛神経は外力に対して極めて脆弱である。このことは臨床的にもしばしば経験される。すなわち、聴神経鞘腫手術時に、患者の残存聴力が、手術操作が原因となって失われることがしばしばある。これは外力によって蝸牛神経損傷が引き起こされ、結果的に蝸牛神経変性が生じることに原因がある。この外傷性蝸牛神経変性の病態を解明し、それに対する有効な対策を確立することを目的として、「定量的蝸牛神経損傷モデル」の確立を目指してきた。そして、本年度の実験目的、実験過程にコンピューター処理を導入することによって実験の精度を高めること、を達成することができ、最終的に本モデルを完成することができた。その結果は、すでに公表の運びとなっている(本様式項目11参照)。このモデルは、蝸牛神経の中枢側axonに圧迫損傷を加えることによって生じる蝸牛神経変性を、ラセン神経節細胞数の変化から定量的に評価できるものである。その後、このモデルを使用して種々の実験検討を進めている。すなわち、損傷蝸牛神経の変性を防止することを目的として、小脳橋角部槽に対して各種のneurotrophinsを投与する実験などを行っており、その一部はすでに公表予定になっている(本様式項目11参照)。このように、我々が開発した定量的蝸牛神経損傷モデルは、今後さまざまの知見をもたらすと考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 関谷徹治: "定量的蝸牛神経変性モデルの開発"脳波と筋電図. 27(2). 129-130 (1999)

  • [文献書誌] HATAYAMA T.: "Effect of compression on the cochlear nerve : A short- and long-term electrophysiological and histological study"Neurological Research. 21. 599-610 (1999)

  • [文献書誌] SEKIYA T.: "An in vivo quantifiable model of cochlear neuronal degeneration induced by central process injury"Experimental Neurology. (in press).

  • [文献書誌] SEKIYA T.: "Cerebellopontine angle cisternal infusion of NGF, BDNF and NT-3 : Their effects on cochlear neurons that are disconnected from central target, cochlear nucleus"Acta Oto-Laryngologica (Stockholm). (in press).

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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