研究課題/領域番号 |
09557126
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
赤松 繁 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (20167828)
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研究分担者 |
松中 敏行 アロカ株式会社, 技術部・部長
崔 拓巳 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (30242720)
土肥 修司 岐阜大学, 医学部, 教授 (40155627)
近藤 祐司 アロカ株式会社, 技術部・課長補佐
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キーワード | Cordiac output / Ultrasound / PA catheter / Doppler / Monitoring |
研究概要 |
本研究では、超音波による心拍出量測定法を肺動脈カテーテルに応用し、肺動脈内からの血管内超音波断層法と血流速度測定を用い、超音波による測定精度が高くかつ連続測定できる心拍出量測定法の開発を試みている。 本年度は、昨年度の課題となった心腔内心エコー図法から心腔、肺動脈断層図を描出できるカテーテルの作成を試みた。昨年度用いたポリウレタン製9Fr(外径3mm、ルーメン径が1.9mm)と7Fr(外径2.33mm、ルーメン径が1.30mm)のdouble lumenの肺動脈カテーテルは先端ルーメンは圧ルーメンとIVUS用ルーメンを兼用しているためIVUS用カテーテルを挿入すると先端圧が不明となること、またカテーテル全体の硬度が増加し上大静脈、右房、右室とカテーテルが血流に乗って進まないことからその使命を断念し、独立して先端圧がモニターでき、カテーテル硬度の柔らかい塩化ビニール製のtriple lumenのカテーテルでの検討を行った。今年度用いたカテーテルは20MHz(4.5Fr)の素子回転型血管内エコー図用(IVUS用)カテーテルとの組み合わせでは用いることが可能であったが、15MHzのIVUS用カテーテルは内腔を通過させることができなかった。20MHzのIVUS用カテーテルとの組み合わせによる実験結果では上大静脈、右房は肺動脈カテーテルに沿って描出可能であった。本年度から用いた肺動脈カテーテルをその内腔を通して右室には挿入可能であることが確認されたが20MHzのIVUS用カテーテルでは右室さらには左室壁を描出することは不可能で心腔内心エコー図としてはより低発振周波数のIVUS用カテーテルの必要性が認識された。しかし、心拍出量の測定において必要なのは肺動脈断面積であり、この目的のためには15-20MHzのIVUS用カテーテルでも可能であるかもしれない。今後、肺動脈断面の描出可能な肺動脈-IVUSカテーテルの開発に取り組む。 本年度は、臓器移植と脳死判定の問題、当院の統合移転問題等に多忙であった反省点もあるが、肺動脈カテーテル内腔からIVUS用カテーテルにより肺動脈断面の描出を成功させ血流速の連続計測からカテーテル開発に取り組む。
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