研究課題
1・データベース作製:画像データは当初スキャナーでの読み込みむ予定であったが、画像を直接光磁気ディスクにダウンロードする事で画像データ構築が可能であった。今年度登録した患者データは約20人で、スライスデータは約2000枚であ。手術術野については、聴神経手術症例30症例の全てをビデオ記録し、スチル写真とともに画像データベースとした。2・三次元画像の作成:パーソナルコンピューターベースの3次元構築は平成9年時点ではまだ処理に時間がかかったため、ワークステーションとして東芝・X-tensionを用いた3次元構築を行った。これはサンマイクロシステムズ社製の64ビットプロセッサーを用いており、従来使用していた東芝X-Forceを用いたシステムに比しきわめて高速な処理が可能であった。3・1から実際の手術術野の画像をもとに実際の手術術野の角度について中頭蓋窩法を対象に検討を行った。顕微鏡の観察方向は水平面に対し50度から45度上方から、8度から12度前方からであり、かつ5度から10度、前方が上になるように視野がロールさせる位置が内耳道削開時の操作野であった。このデータをもとに1、2に記したデータならびシステムを用いて、手術術野の3次元再構築を行った。上記の角度のズレを考慮し、各手術において6種類の3次元画像を作製し、その上で実際の手術にその三次元画像を応用した。結果:従来用いていたCT器機に付属したシステムに比し、画像作製における処理時間は大幅な短縮が見られた。しかし、3次元画像のクオリティーは従来とものとほぼ変わらず、術野の微妙なズレに対し、3次元画像をリアルタイムに変更する事は不可能であったため、手術時の有用性の面では従来のものと同等であった。今年度は術中リアルタイムの応用を試みる計画である。
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