研究課題/領域番号 |
09557142
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
篠田 壽 東北大学, 歯学部, 教授 (80014025)
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研究分担者 |
川内 彰彦 ブロクター, アンド・ギャンブル・ファー・イースト・インク社研究開発本部分析・テク, 課長(研究職)
五十嵐 薫 東北大学, 歯学部, 助手 (70202851)
堀内 博 東北大学, 歯学部, 教授 (00013962)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | ビスフォスフォネート / 歯槽骨 / 骨吸収 / 破骨細胞 / 局所投与 / 歯周疾患 / 矯正学 |
研究概要 |
ゴム製リガチャーをラット臼歯部に装着させて誘起した実験的歯周炎モデルを使用し、局所投与したビスフォスフォネートが歯周炎による歯槽骨の吸収を抑制できるか否かについて検討した。また、矯正力による歯の移動のコントロール(固定や保定)に際して、ビスフォスフォネートの局所投与が有効であるか否かについてもラットを用いて実験的な検討を行った。さらに、ビスフォスフォネートの骨吸収抑制機序について、ラットを用いた動物実験、マウス頭蓋冠の器官培養、骨系細胞株(MC3T3-E1細胞)の細胞培養実験などを行い、詳細な検討を行こなった。その結果、全身的に投与した場合と同様、局所的に歯槽骨骨膜下に投与したビスフォスフォネートも、歯周炎や矯正的な歯の移動に伴う歯槽骨の吸収を有意に抑制できることが明らかとなった。イオン導入による局所投与も有効ではあったが、その効果は小さかった。骨吸収抑制機序の検討から、ビスフォスフォネートは、破骨細胞のリクルートメントは抑制せず、アポトーシスの誘導、酸性フォスファターゼ活性の低下、プロスタグランヂンE2の産生抑制など、その機能が抑制されていることが示された。今後、ビスフォスフォネートの適用頻度、毒性面をも含めてどのビスフォスフォネートが歯科的な適用に最も適しているか、注射投与やイオン導入法の他に、局所的に使用できるどのようなdrug delivery systemがあり得るかなどについて更に検討が必要と考えられる。
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