研究課題
病変イメージング蛍光診断装置FLP-700(浜松ホトニクス社製)を開発し臨床応用を行った。前年度の報告においてその有用性を報告し、その詳細を論文報告した(口腔病変イメージング)蛍光診断装置の開発.日本レーザー歯学会誌10(1):34-38 1999)。またその中で診断結果としての蛍光強度は診断に光を利用するため診断面と診断プローブとの距離や角度に大きく左右され蛍光強度値に再現性をもとめることは困難であった事など本装置の改善点も述べた。今年度は、これらの欠点を改善すべく診断面と診断プローブの距離、角度を一定することが可能なキャップを作成した。結果として診断結果に再現性を持たせることは可能になったが、そのために普通照明下での診断時に外部光の影響を受けることになった。現在、この問題を解決するために、診断光とイメージング光とのチョッピングや新たなキャップの開発、内部積分値の是正を検討している。さらに、これら研究成果を先進させた、機器の小型化と簡便性を考慮した、最近開発された405nmの半導体レーザーとカラーICCDカメラの組み合わせによる新たな機器の開発も考えている。また、今回は、光線力学的治療時の光感受性物質のモニタリングに本装置を応用した。結果は、本装置により光感受性物質の生体内動熊を非観血的に知ることが可能であり、さらに蛍光物質の光劣化の状態も治療中に観察が可能であった。この詳細は、論文報告した(蛍光診断装置のモニタリング下に光線力学的療法を行った口腔病変の2症例.日本レーザー歯学会誌:11(1)2000)。
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