研究課題/領域番号 |
09557176
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
丹根 一夫 広島大学, 歯学部, 教授 (30159032)
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研究分担者 |
田中 栄二 広島大学, 歯学部附属病院, 講師 (40273693)
杉山 拓紀 広島大学, 歯学部, 助手 (10294571)
村上 賢一郎 京都大学, 医学研究科, 助教授 (00174269)
柴田 考典 山形大学, 医学部, 助教授 (60147220)
加藤 幸夫 広島大学, 歯学部, 教授 (10112062)
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キーワード | 顎関節 / 変形性顎関節症 / 下顎頭吸収 / 滑液 / 下顎頭軟骨 / 機械的負荷 |
研究概要 |
最近の歯科医学分野において注目される疾患として顎関節症が挙げられる。臨床においても、さまざまな症状を有する顎関節症の本質、原因、治療法に関する検討が重ねられてきた。顎関節症にはさまざまな疾患が含まれるが、その中の変形性顎関節症はその症状や病態が重篤で、顎顔面領域にさまざまな影響を及ぼすため、特に関心が寄せられている。 本研究において、変形性顎関節症の発現を一般母集団で調査したところ、若年成人における発現率がかなり高いことが示された。そこで、これらの患者群を対象として、形態計測学的、生体力学的、組織化学的、生化学的検討を行った結果、変形性顎関節症患者の形態的特長、下顎頭軟骨の機械的負荷に対する応答性、生化学的診断指標の有用性などが明らかとなった。とりわけ、下顎頭軟骨におけるCMP反応と尿中ビリジノリン、デオキシビリジノリン比が被験者群で高いことが明らかとなった。また、これらの知見に基づいて矯正歯科治療を適応した患者群において、適切な治療体系を用いることが下顎頭、とりわけ関節軟骨の適応反応を引き出すことにつながることが明らかとなり、新たな治療体系の確立のめどが達成された。
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