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1998 年度 実績報告書

植物由来生理活性環状ペプチド類の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 09557184
研究機関東京薬科大学

研究代表者

竹谷 孝一  東京薬科大学, 薬学部, 教授 (20120149)

研究分担者 森田 博史  北海道大学, 薬学部, 助教授 (70220069)
一柳 幸生  東京薬科大学, 薬学部, 講師 (80218726)
キーワード抗腫瘍活性 / 環状ペプチド / 茜草根 / 構造活性相関 / Rubia cordifolia / Rubia akane / Vaccaria segetalis / Linum usitatissimum
研究概要

茜草根(Rubia cordifoliaの根)より得られた抗腫瘍活性環状ヘキサペプチドRA-VIIは臨床試験において,有効域と毒性域との接近,注射剤としての水溶性改善などの難点が指摘されており,この点を克服するためにRA系化合物への化学修飾の試みを行なっている.すなわち,今年度は活性を失うことなく,水溶性を高めることが期待される誘導体2-ジイソプロピルアミノエーテル誘導体について,さらなる各種腫瘍系に対しする感受性についての検討を継続して行った.一方,現在までの活性試験結果より抗腫瘍活性環状ヘキサペプチドRA類に特徴的な環状イソジチロシン構造が活性に必須であることが推測されるが,その合成的供給の困難さより,RA-VIIからの効率的なシクロイソジチロシンへの変換法をほぼ確立することができた.そこで,このシクロイソジチロシンと各種テトラペプチド類を縮合・環化して新規RA類を合成して活性発現部位のトポロジーの解明するため,triazole環によりβターンを固定した各種テトラペプチド誘導体類の合成を計画し,作成した.今後,RA-VIIから誘導したシクロイソジチロシンと各種テトラペプチド類の縮合・環化反応の最適条件を検討していきたい.
また,茜草根以外における新規生理活性ペプチド類の探索研究の結果,ナデシコ科の王不留行Vaccaria segetalis種子より得られたエストロゲン様活性環状ペプチドsegetalin類のコンホメーションと活性発現の関係について考察を行った.本化合物はレセプターアッセイ法では,活性を示さず,そのエストロゲン発現メカニズムに興味がもたれた.また,今回,単離・構造決定した亜麻仁Linum usitatissimum種子の新規免疫抑制環状ペプチドcyclolinopeptide類は,メチオニンのイオウ原子がさらに酸化されたものであり,もとの環状ペプチド類よりも活性が強いことが判明した.その他,Stellaria属,Leonurus属植物からも得られる環状ペプチド類についても,免疫抑制活性を検討し,構造と活性の関係について考察を加えていきたい.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Morita, H.: "Conformational Analysis of Thiosegetalins by Distance Geometry Calculation" Heterocycles. 47(1). 391-396 (1998)

  • [文献書誌] Takeya, K.: "Triterpenoid Saponin from Vaccaria segetalis" Phytochemistry. 47(1). 143-144 (1998)

  • [文献書誌] Takeya, K.: "Cytotoxic Quassinoids from Simaba cedron" J.Nat.Prod.61(6). 776-780 (1998)

  • [文献書誌] Takeya, K.: "Quassinoids from Ailanthus vilmoriniana" Phytochemistry. 48(3). 565-568 (1998)

  • [文献書誌] Takeya, K.: "New Geometric and Stereoisomeric Triterpene Dimers from Maytenus chuchuhuasca" Chem.Pharm.Bull.46(1). 102-106 (1998)

  • [文献書誌] Takeya, K.: "Four New Taxoids from Taxus cuspidata var.nana" Planta Med.64(2). 183-186 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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