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1997 年度 実績報告書

変異型受容体を用いた階段的分子モデリングによるorphan受容体リガンドデザイン

研究課題

研究課題/領域番号 09557193
研究機関京都大学

研究代表者

佐藤 公道  京都大学, 薬学研究科, 教授 (80025709)

研究分担者 長瀬 博  東レ株式会社, 基礎研究所・創薬研究室, 室長
南 雅文  京都大学, 薬学研究科, 助教授 (20243040)
キーワードorphanin / オピオイド受容体 / orphaninFQ受容体 / アゴニスト / アンタゴニスト / 鎮痛薬 / 変異型受容体 / 非ペプチド性リガンド
研究概要

Orphanin FQ受容体(OFQR)は、オピオイド受容体と高い相同性を有するにもかかわらず、ほとんどのオピオイドリカンドと結合しないorphan受容体としてクローニングされ、その後、内在性のペプチドリガンドとしてorphanin FQ(OFQ)が単離されたが、現在までに、OFQRに特異的に結合するような非ペプチド性リガンドは得られていない。OFQRのリガンド創製のためのスクリーニング系を確率するために、humanOFQRcDNAをCHO細胞にトランスフェクトしforskolinにより誘発されるcAMP蓄積に対する抑制効果を指標としてスクリーニングし、OFQRを安定的に発現する細胞株を得た。本細胞株において、OFQは濃度依存的にforskolin誘発cAMP蓄積することを明きかにした。また、代表的なオピオイドリガンドであるmorphine、naloxoneおよび比較的新しく創製されたオピオイドリガンドであるnor binaltorphimine、(+)-TAN-67、(-)-TAN-67、TRK-820およびnaloxone benzoylhydrazoneはいずれもOFQRに対してアゴニスト活性を示さなかったが、TRK-820およびnaloxone benzoylhydrazoneは10^<-4>Mの濃度で、OFQのcAMP蓄積抑制作用に対してアンタゴニスト活性を示すことを明らかにした。このことは、これらの化合物がOFQRアンタゴニスト創製のためのリ-ド化合物となりうることを示している。また、orphan受容体に対する非ペプチド性リガンドを合成的にデザインするための基礎的知見としてオピオイド受容体/OFQR間識別の分子機構を明らかにするために、非選択的オピオイドリガンドであるbremazocineがOFQRに結合できない原因となっている受容体構造の解明を行った結果、OFQRの第2細胞外ループと第5膜貫通部位の境堺領域に存在するアラニン残基および第6膜貫通部位に存在するバリン、グルタミン、バリンの3つの残基とオピオイド受容体の対応する位置に存在するリジンおよびイソロイシン、ヒスチジン、イソロイシン残基の違いが重要であることを明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.,Seki et al.: "DAMGO recognizes four residues in the third extracellular loop to discriminate between μ-and κ-opioid receptors" Eur.J.Pharmacol.(in press).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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