研究課題/領域番号 |
09557218
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
国松 己歳 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (70145746)
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研究分担者 |
伊藤 博隆 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (60080115)
多田 豊曠 名古屋市立大学, 看護学部, 教授 (20106230)
尾崎 康彦 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (50254280)
大塚 隆信 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (10185316)
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キーワード | 自己抗体 / 自己抗原 / エピトープ / ELISA / collagen / 強皮症 / 慢性関節リウマチ / オーバーラップペプチド |
研究概要 |
本研究は自己免疫疾患における自己抗原やアレルギー疾患におけるアレルギー抗原や病原菌抗原のエピトープ解析を行い、それぞれの合成エピトープペプチドを用いた診断キットを構築することを目的に、本年は自己免疫疾患として慢性関節リウマチの実験モデルとして広く用いられているコラーゲン誘導関節炎に着目し、タイプ2コラーゲンの全アミノ酸配列をカバーする10残基オーバーラップペプチドをセルロース膜上に化学合成し自己抗体と反応させて、抗原エピトープの解析を試みた。セルロース膜上に陽性を示したペプチドは常法により再合成し、精製後マイクロプレートに固相化した。その結果タイプ2コラーゲンのアミノ酸配列のうち4カ所のエピトープ領域があることを明らかにした。またこのエピトープ領域におけるプロリンをハイドロキシプロリンに置き換えても抗原性に変化はなかった。現在このエピトープペプチドをもとにマイクロプレートを用いたELISA測定キットにより、健常人、患者血清ならびに関節液の反応性を検討中である。次に強皮症患者血清と反応するセントロメアプロテインーA抗原エピトープの解析を同様に行い、そこエピトープが2カ所であることを明らかにした。本エピトープペプチドを用いたELISA測定キットによる解析では強皮症患者91例中73例がエピトープAとBペプチドいずれも陽性を示し、78例はエピトープAと反応し、79例はエピトープBと反応した。このエピトープペプチドを用い、毛嚢脂腺系の萎縮を伴う進行性全身性強皮症や限局性強皮症の診断への応用が示唆された。
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