研究課題/領域番号 |
09557218
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
国松 己歳 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (70145746)
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研究分担者 |
大塚 隆信 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (10185316)
多田 豊曠 名古屋市立大学, 看護学部, 教授 (20106230)
伊藤 博隆 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (60080115)
尾崎 康彦 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (50254280)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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キーワード | エピトープ / 自己抗原 / 自己抗体 / ペプチドチップ / マクロアレイ / イムノオーム |
研究概要 |
本研究のコンセプトは疾患に関連する遺伝子のアミノ酸配列をもとにペプチドチップを開発し、タンパク質の高次構造に秘められた医学情報を解読し病態解析に応用することにある。そこでオートスポットペプチド合成法によりカルパイン、フォドリン、カルパスタチンのB cellエピトープ検索を行い、その結果をもとに標的タンパクのプロテアーゼ切断部位特異抗体を作製した。それぞれの抗体は脳梗塞病巣、心筋梗塞病巣を特異的に染色する抗体であることが明らかになった。また自己免疫疾患患者血清を用いてクローニングした自己抗原CENP-A,Epiplakinのアミノ酸配列をもとに同様にエピトープ解析した結果、自己免疫疾患患者に特徴的なアミノ酸配列を見い出すことができた。これらの抗原エピトープペプチドは自己免疫疾患における自己抗体のスクリーング、診断に有用であることが明らかになった。次に本システムの微量化を試み従来法に比べ約5倍、2,000種類/膜以上のペプチドチップの作製に成功した。プローブには蛍光標識抗体を用い、測定にはマクロアレイ測定機を用いることで超微量定量化を実現した。また本システムを抗原ドットアッセイ法に応用し、タンパク抗原をニトロセルロース膜にスポットした抗原チップを作製してバセドウ病患者血清中の抗TSH自己抗体の検出を試みた。60nlから160nl/スポットが得られた事から使用抗原の微量化を実現した。バセドウ病患者6名中2名に抗TSH抗体が認められ、自己抗体はいずれもTSHβよりもTSHαサブユニットにのみ強い反応が認められた。本システムはD-アミノ酸やアミン酸誘導体を任意の部位に挿入したテトラペプチドライブラリー(16万種類)の作製に利用でき各種酵素阻害剤の開発など創薬分野に応用でき、現在さらに高速、高密度ペプチドチップ合成システムを構築中である。
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