研究課題
基盤研究(B)
1.学校ではペーパーテストによる知識と理解面の評価だけではなく、科学的な態度とともに、観察・実験の技能および表現力を評価するようになっている。本研究では、標準化した実用的で客観的な評価問題を開発することを研究の目的とした。2.実験テストデータベースの中から、小・中学校を通しての実験技能、科学的方法、表現力などの発達を調べ、学年段階・年齢段階との関連の明確な問題について標準化を行うことを目的に、問題略称で「でんぷんの検出」、「酸・塩基」、「酸・アルカリ」、「点滅電球」、「反応熱」、「相違点・類似点」、「種子の分類」、「輪ゴムの伸び」、「粘土」の9種類の実験テスト問題について中学校160名の生徒を被験者として実施し、その結果を分析した。「酸・塩基」「粘土」「酸・アルカリ」が実験テスト相互に相関がみられるが、その他の問題は問題相互の相関はそれほどみられなかった。しかし、実験テストのどの問題も教科の成績とは相関がみられる。3.これまでに作成した実験テスト問題のデータベースを見直し、改善した。総計で40の実験テスト問題になった。40問題の中には小・中・高等学校を通して共通の問題もあれば各学校段階独自の問題もある。また、問題はほとんどがいくつかの小問題から構成されており、全ての小問題数は173になる。小問題を学校段階別にみると、小学校で53問題、中学校で94問題、高等学校で40問題になった。