研究課題/領域番号 |
09558022
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
日本語教育
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
三輪 譲二 岩手大学, 工学部, 助教授 (60125664)
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研究分担者 |
水島 保孝 デイテル 株式会社, 技術部・(研究職兼任)取締役社長
佐藤 滋 東北大学, 留学生センター, 教授 (40137592)
今石 元久 広島女子大学, 文学部, 教授 (80093574)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 日本語教育 / CAIシステム / 音声教育 / 音声分析 / CD-ROM / Java / オンデマンド / Web |
研究概要 |
最初に、いつでも、どこでも、だれにでも、手軽に利用可能なオンデマンド・ネットワーク型日本語音声教育システム(LESSON/J:Japanese Language Education System for Speech on an On-demand Network)をJava言語で開発した。このシステムには、音節、単語、基本文、子音組、特殊拍(長母音、促音)、アクセントの音声教材があり、1997年6月にWeb (http://sp.cis.iwate-u.ac.jp/sp/lesson/j/)上で公開してから、約80ヶ国から通算60,000回以上のアクセスがあり、約6割が外国からのアクセスであることから、遠隔教育の可能性を示すことができた。 次に、ネットワーク型の日本語音声聞き取り学習教育教材をCD-ROMで提供すると同時に、ノートパソコンで利用可能にした独習用ポータブル型日本語音声教育システム(PAL:Portable and Advanced Learning System)を開発した。このシステムは、学習履歴がログファイルとして保存されるため、留学生に貸し出し独習をしてもらい、2週間毎に学習記録を回収してシステムの評価を行った。この結果、子音組、アクセント、単語、促音、長母音の順位に学習効果があり、2ヵ月の学習期間で、90%以上の聞き取り能力が身に付けられることが分かった。 さらに、高精度音声分析機能付きの日本語音声発音教育システムとして、電子メールに添付した音声波形ファイルを分析する公衆型音声分析システム(PASTE:Public Analysis for Speech with Techonology of E-mail)、基本周波数からアクセント型を自動判定する単語アクセント学習システム、および、音声認識技術を利用し音素持続時間を自動推定する特殊拍学習システムを開発した。この結果、学習者本人の発声した音声を、独習により、実際の教師無しでも定量的にスコアリングすることができ、発音教育においても、学習効率を高めることができるようになった。 本研究により、マルチメディアとインターネット時代に対応した、音声の聞き取りと発音のコンピュータ援助による独習型遠隔言語教育システムの新しい方式を開発し、有効性を示することができた。
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