本研究では、小型のディスクアレイを一つのモジュールとし、複数モジュールを適当な相互結合網により接続することにより、すなわちディスクアレイのアレイ化により大規模な2次記憶システムを構築するための方式を検討する。 本研究者らは、仮想ストライピング、ホットブロッククラスタリング、ホットミラリングなどの新しいディスクアレイ記憶制御方式を提案してきたが、その際、詳細なディスクアレイシミュレータを作成しつつある。又、ディスクアレイのアレイ化が必要とされるアプリケーションは極めて大容量のデータを必要とするものであり、本年度は、データウェアハウスをその対象としてとりあげ、TPC-DデータベースをOracle7.3上に構築し、17個の意思決定問合せを走行させることにより、そのアクセストレースを取得した。 平成10年度は本トレースデータを基に超大規模データウェアハウスのアクセスローカリティの解析を詳細に行うとともに、各種インデクス、とりわけ最新のマルチカラムインデクス等メタデータの記憶管理について、データ属性に基づいて自己性能チューニング機能の実現方強いについて検討する。更にメタデータを利用したプリフェッチ機構についても新しい方式を研究する。トランザクションアプリケーションとともにデータウエアハウス応用のアクティビティを解析することにより、新しい知見が期待される。
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