研究分担者 |
八木 啓介 京都大学, 総合情報メディアセンター, 助手 (60293940)
天野 晃 広島市立大学, 情報科学部, 助教授 (60252491)
河原 達也 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (00234104)
藤川 賢治 京都大学, 情報学研究科, 助手 (40293899)
椋木 雅之 京都大学, 情報学研究科, 助手 (20283640)
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研究概要 |
本研究では,講義室を小規模なテレビ放送のためのスタジオとみなし,講義の放送と記録に必要な,カメラの制御とビデオデータの編集処理を自動化するシステムを構築した.具体的には,以下の研究をおこなった. 1.カメラマンロボットによる対象物の自動撮影 与えられた撮影対象のサンプル画像をもとに,自律的に移動し,対象物を撮影するカメラマンロボットを試作した.『仮説と検証』という動作原理を導入することにより,単純かつロバストな画像処理の繰り返しで,照明変動や障害物の出現に対処して,自動撮影を行えることを示した. 2.講義の状況判断に基づく映像切り替え 観測したデータの時間的なつながりに基づき,講義の状況を推定し,人間が与えたカメラ選択知識に照らして,映像を自動選択する手法を提案した.講義のモデル化をうまく行うことにより,単純かつロバストな画像処理により得られる要素で,適切な映像選択が行えることを示した. 3.講師音声とスライド指示に基づく講義映像へのインデックス付加 講師のスライドヘの指示情報と講師音声の認識結果,スライドの内容を利用し,それらの対応関係を相互に補完しあって推定することにより,講義映像にインデックスを細かく付加する手法を示した.具体的には,PC上のプレゼンテーションシステムに,講師の指示操作を記録する機能を付加し,スライドヘの指示情報を確実に取得するシステムを作成した.さらに,講師の発話を音声認識し,スライドの内容との関連を解析することにより,講師が指示動作を忘れた除にもインデックス付けが行えるようにした. 4.講師の指示動作からの説明箇所の推定 講師が通常通りに行う講義の中の指示動作を認識し,撮影対象を推定する手法を示した.本手法により,講師は遠隔講義であることを意識せず講義を行うだけで,自動的に適切な映像を取得し,遠隔地に送信することが可能となった. このシステムの構築を通じて,講義内容そのものを計算機に理解させなくても,遠隔地に適切な映像を送信したり,講義を適切な話題単位に分割し,相互に関連づけてユーザに提示できることを示した.
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