研究概要 |
(1) メッセージフロープロセッサを搭載したボードコンピュータの方式/論理設計:前年度の研究において方式設計したメッセージフロープロセッサを主要部品とするボードコンピュータのハードウェア/ソフトウェア・トレードオフすなわちアーキテクチャを試験的に設計した.それによってメッセージフロープロセッサを中心にメモリ等を組み合わせてボードコンピュータを構成するために必要となる部品としてのプロセッサコア機能を抽出し,前年度の研究成果にフィードバッグした.すなわち,前年度に設計したプロセッサチップのニーズを実際的に掘り起こした. (2) メッセージフロープロセッサの論理設計:前年度の研究成果として抽出したプロセッサ間通信機能を1チップ上に統合したプロセッサチップの論理設計を行った.このメッセージフロープロセッサの論理設計では,簡潔性と均質性を最重要視した.すなわち,機能を簡潔化・均質化したプロセッサチップを並列/分散処理コンピュータシステム用プロセッサ部品として開発することを目標にした.独創的な単一の設計思想によって構築されたアーキテクチャに従ってプロセッサ機能を簡素化し通信機能と統合化する方式によって,従来の各機能を個別部品として組み合わせてシステムを構成する際に生じていたオーバヘッドを減少させている.各機能を統合してコントロールする方式や機構(制御アーキテクチャ)についても具体的な試作によって実用化への方策を探っている.
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