研究課題/領域番号 |
09558034
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
美濃 導彦 京都大学, 総合情報メディアセンター, 教授 (70166099)
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研究分担者 |
渡辺 正子 京都大学, 工学研究科, 助手 (70127158)
亀田 能成 京都大学, 工学研究科, 助手 (70283637)
八木 啓介 京都大学, 総合情報メディアセンター, 助手 (60293940)
角所 考 京都大学, 総合情報メディアセンター, 助教授 (50263322)
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キーワード | 遠隔講義 / 自動撮影 / 機能カメラ / 分散協調 / ビデオ処理 / 人物位置計測 / コンテキスト / 講義支援 |
研究概要 |
遠隔講義における画像認識理解技術の適用研究を行った。講義室を人間が活動する一つの空間として捉え、この空間で起こる様々な状況を遠隔にいる人間に伝送するための基本的機能を明らかにした。 講義は実空間で起こる活動であり、その活動をカメラで撮影するには、講義そのものの状況(これをコンテキストと呼ぶ)を定義する必要がある。コンテキストは、「カメラをどう制御するか」に対応している必要があり、講義の内容とは無関係である。コンテキストを記述するためには、講義を構成する人物(講師が最も重要)の位置、方向、動作を把握する必要がある。 講義室に配置した複数台のカメラを用いて、講師の位置、方向、動作を計測する基礎実験を行った。講義室では、講師の動きが最も大きいので、単純な差分処理で講師の位置計測が可能なことが実証できた。 講師の位置をもとにコンテキストを定義した。講師が黒板の近くにいるかどうか、を一つのコンテキストとし、黒板の近くにいる場合は、板書している可能性が高いので、黒板を撮影する。それ以外は講師を撮影する。これを、一台のカメラで行うのではなく、講師を撮影するカメラ、黒板を撮影するカメラ、生徒を撮影するカメラなど複数の機能カメラを実現し、これらのカメラの協調動作として講義室の状況を撮影する。 簡単な実験システムを構築することにより、この方式の実現可能性を実証した。一台のカメラで様々な対象を撮影する方式に比べて、カメラの制御が容易であるだけでなく、講師の位置計測に失敗したときでもそれなりの映像が撮影できるなど、様々な利点があることが確認できた。
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