研究概要 |
次代の情報検索プロトコルであるZ39.50の適用に伴う問題の解決を図り,これを実装した実験システムを奈良県内の図書館を対象として実験,評価することが本研究の目的である。わが国において,多数の情報検索システムが実用化されているが,これらを統一したインターフェースで利用できるようにすることが多年にわたり課題となっていた。しかしながらWWWでは,情報検索過程に特有であるステートフル,すなわち利用者ごとの検索集合の保持と操作ができないが,Z39.50はこの問題を解決するものである。Z39.50は米国の大学図書館を中心として欧州でも普及しつつあるが,日本語の対応の問題点があり国内での対応は遅れている。 まず,Z39.50を国内規格とするため,翻訳作業を行うとともに,Z39.50用語の確定を行った。また,Z39.50の国内適用にあたって問題となる多文字処理,検索タイプ,データ項目を検討した。さらに実験システムを構築するために奈良県立図書館および橿原市立図書館とともに計画立案を立案した。 なお,Z39.50メーリングリストを運営し,研究上の意見交換とともに普及活動を行っている。
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