研究課題/領域番号 |
09558050
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
渡辺 公一郎 九州大学, 工学部, 助教授 (10182916)
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研究分担者 |
本村 慶信 九州大学, 理学部, 助手 (20037237)
田口 幸洋 福岡大学, 理学部, 教授 (00108771)
渡辺 一徳 熊本大学, 教育学部, 教授 (10040049)
井沢 英二 九州大学, 工学部, 教授 (50037751)
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キーワード | 噴火初期現実 / マグマ物質 / SPT / 顕微FTIR / 火山ガラス / 火山灰モニタリング |
研究概要 |
火山噴火初期現象の地球科学的な評価法を完成させることを目的とし、雲仙火山や九重火山における噴火初期現象について、特に火山噴出物を用いて以下のような研究を行った。 (1)1990年以降の雲仙火山と1995年10月以降の九重火山の噴出物について、蛍光X線分析、X線回折分析装置、3D顕微鏡、重液分離法などを用いて、初成マグマ物質と既存の岩石の破砕物質とに迅速に分離・識別する手法を開発した。重液(SPT)を用いて発泡ガラスを濃集する手法が効果的である事を見出し、この手法を発展させた。 (2)顕微フーリエ変換赤外分析装置を用いて火山ガラス中の水の精密な分析を行い、この結果からハイドレーションの進行状態を観察できるようにするために、本装置による火山ガラスの水の基礎的な定量法について検討した。特に、数百ミクロン大の微細な試料を非加熱接着材によりマウントしたり、10ミクロンの厚さに両面研磨する技術の開発などに困難を伴ったが、ルーチン化した試料調製の手法を確立できた。 (3)初成マグマ物質を分離・濃集した後、X線マイクロアナライザーを用いてそれらに含まれる微結晶の分析を行い、火山灰噴出当時のマグマ先端の温度・圧力を計算した。雲仙火山の活動については、火山性地震などからマグマの上昇速度などが推定されているので、これらのデータと対比させることにより、火山灰モニタリングの有効性を検討した。
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