研究課題/領域番号 |
09558067
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
岩坂 泰信 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (20022709)
|
研究分担者 |
長田 和雄 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (80252295)
松永 捷司 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (60022729)
柴田 隆 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (70167443)
|
キーワード | 大気エアロゾル / ゾンデ / ドロップゾンデ |
研究概要 |
大気エアロゾルが、地球環境あるいは局地的な環境の変化に大きな役割を果たしていると強く認識されるようになってきた。大気エアロゾルの環境影響を理解するには、地表面の人間活動に直接に起因しているエアロゾルの様子を理解することは、とりわけ重要であると考えられている。しかし、これらのエアロゾルが分布する数10メートルから数キロメートルの高度領域を航空機で観測するには、一部の場合を除いては以下のような難点がしばしば指摘されている。 1、数キロメートル上空であれば、航空機の航行に問題はないが、数100メートル以下の高度になると安全性、騒音、飛行可能領域の制限などにかんして必ずしも万全とは言いがたい。 2、人が生活している地域の上空では、数10メートルから数100メートルの上空は、事実上航空機は使用できない。 3、航空機の観測は水平方向の構造を観測するには極めて有利であるが、高度方向に分解能のある観測を行なうのは、一般的には不利である。 このような事情から、ドロップゾンデによって大気エアロゾルの大きさや数を数10メートルから数キロメートルの高度領域で観測する手法を本研究で検討した。 本年度は、航空機からドロップゾンデを放出するための容器を試作した。地上での、強度テスト等に於ては格段の問題は見つかっていない。ドロップゾンデは、従来から気球観測で使用してきたものを使う予定であったが、従来のものは形状が大き過ぎることが判明し、検出部の小型化を行なった。このテストは、北極飛行機観測(3月中旬に実施予定)で最終的に実施されるが、国内で行った試験飛行時の結果は、極めて良好でありドロップゾンデの小型化に充分対応できる状況にある。 搭載・放球実験は当初計画通り平成10年度である。
|