研究課題/領域番号 |
09558071
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
星 正治 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (50099090)
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研究分担者 |
木村 寿男 日新ハイボルテージ社, 研究課長
岩本 英司 日新ハイボルテージ社, 研究部長
新田 由美子 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助手 (60171964)
高田 純 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助教授 (00274134)
遠藤 暁 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助手 (90243609)
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キーワード | 中性子生物効果 / 生物影響 / 中性子 / 加速器 / 陽子 / トラックエンド |
研究概要 |
エネルギー領域1〜3MeVの陽子線は、単位密度に対しおよそ30〜10keV/μmのエネルギーを失う。従って陽子線を大気中に取り出すときに、エネルギー損失を入射エネルギーの半分以下に抑えるためには、20μg/cm^2以下の物質量にする必要がある。今回我々は、窓材質としてマイラーとハイバーホイル(ミッケル合金)を用いて大気取り出し用チェンバーを製作した。上記の条件は、マイラーに対して20μm、ハイバーホイルでは2.2μm以下に対応する。 マイラー及びニッケル合金に対し最大応力は、それぞれ0.2〜0.5X108Pa、8〜10X108Paであり、この値は原理的にはビームダクト中の真空度と大気中の差圧1.013X105Paを保持できるものである。しかしながら破壊開始条件を亀裂パラメータを用いて見積もると亀裂を囲む面積の関数で大きくなっていく。従って、亀裂の起こり得る窓の面積を小さくすることが必要で、これを考慮し、試験用の5、10及び20mmfの円形の窓の他に、20mmX1、2お及び3mmのスリット状の窓を製作した。 10μmのハーバーフォイルを用いた試験では、窓は破れることなく真空を保てることが確認され、現在、より薄い窓材質につき真空試験を継続中である。また更に、窓材質通過後の陽子線のエネルギーを測定中である。
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