研究課題/領域番号 |
09558098
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
塩田 清二 昭和大学, 医学部, 助教授 (80102375)
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研究分担者 |
八木 健 国立生理学研究所, 助教授 (10241241)
矢田 俊彦 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (60166527)
岩瀬 みち子 昭和大学, 医学部, 助手 (80119164)
中条 茂男 昭和大学, 薬学部, 助教授 (50119236)
水島 秀勝 昭和大学, 医学部, 講師
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キーワード | PACAP / 脳虚血 / 神経細胞死 / シグナル伝達 / 免疫組織化学 / 遺伝子組織化学 / ラット |
研究概要 |
我々は、超微量のPACAP(Pituitary Adenylate Cyclase Activating Polypeptide)がラット海馬の神経細胞死を有意に抑制し、脳室内投与のみならず静注でも細胞死を防御すること、また虚血1日後から静注しても有効であることを明らかにした。本研究においては、脳虚血によるPACAPの神経細胞死抑制とその機構を解明することを目的とし実験・観察を行った。その結果、1)虚血による神経細胞死過程のシグナル伝達機構にMAPキナーゼカスケードが関与し、その構成メンバーのうちJNK/SAPK活性が虚血により特に大きく上昇すること、さらにPACAPは虚血負荷においてこのリン酸化酵素の活性を抑制することが明らかになった。2)超微量のPACAPが虚血脳においてどのような種類のサイトカインを誘導するのかを生化学的手法により調べた結果、PACAPの脳室内投与により髄液中のIL-6(Interleukin-6)濃度が有意に上昇することが分かった。以上の結果から、PACAPは神経細胞および神経膠細胞に作用しIL-6などのサイトカインを誘導し、直接あるいは間接的に神経細胞死を超微量で抑制していると考えられる。現在、我々はPACAPとそのレセプターの遺伝子欠損マウスを現在作成中であり、この動物の海馬神経細胞を用いてPACAPによる神経細胞死抑制の分子機構を解析すべく準備をすすめている。
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