研究課題/領域番号 |
09558105
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
芹川 忠夫 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30025655)
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研究分担者 |
北田 一博 京都大学, 大学院・医学研究科, 助手 (70263093)
江島 洋介 広島県立保健福祉短期大学, 放射線技術学科, 教授 (50127057)
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キーワード | ラット / マイクロサテライト / 遺伝多型マーカー / 遺伝子連鎖地図 / 比較遺伝子地図 / 疾患モデル / ミュータント / ゲノム |
研究概要 |
ラットは,行動や病態観察が容易なこと、学習能力が高いこと、実験処置や試料採取に適当なサイズで、かつ厳格な遺伝学的統御と環境の統御で解析研究が行える極めて有用な実験用動物として活用されている。 また、脳・神経系疾患、高血圧、糖尿病、発癌研究に有用な疾患モデルが維持され、新たなモデルの開発も進められている。本研究の目的は、このような興味のある病態に関わる遺伝子をポジショナルクローニングによって同定するための効果的なシステムを構築することにあり、以下の成果を得た。1)ラット遺伝子連鎖地図の拡充:ラット遺伝子連鎖地図はラット染色体バンドパターンに対する位置情報を与えられ、他の研究機関等で開発された遺伝的多型マーカーを取り込んだ統合遺伝子連鎖地図を構築した。2)放射線切断染色体ハイブリッドクローンパネルの整備:自家開発したラットとマウス間の放射線切断ラットゲノムハイブリッドクローンパネル(RHパネル)は、ゲノムマップの作製や新たな遺伝子のマッピングに利用できることを確認した。ラット、マウス、ハムスターを比べるとラットとマウスの間で共に塩基配列が知られていることが多く、この点、既存のラットとハムスター間のRHパネルを補強するツールとして利用できる。3)ラット・マウス・ヒト間の比較ゲノム地図の拡充:ラットRH地図とマウス遺伝的地図及びヒト遺伝的地図との比較データが発表され、他種間のゲノム比較地図に方向性を取り入れることができた。そこで、これまでの比較遺伝子地図を集約して、マウス遺伝的連鎖地図を基盤にして、その比較地図の完成度を調べ、未拡充の領域、不明瞭な領域を明らかにした。
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