研究課題/領域番号 |
09558121
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
大串 始 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80213669)
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研究分担者 |
吉成 宏己 帝京大学, 理工学部, 助手 (80220698)
太田 知裕 帝人株式会社, 生物医学総合研究所, 主任研究員
吉川 隆章 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90275347)
土肥 祥子 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (50155628)
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キーワード | セラミックス / 骨髄細胞 / 同種移植 |
研究概要 |
動物実験 [方法]ラット大腿骨(7週齢ACIラットとFischer 344ラット)より骨髄を採取し、多孔性のハイドロキシアパタイトセラミックとの複合体を作製した。この複合体を、Fischer 344ラットの皮下に移植した。ACIラット骨髄・セラミック複合体のFischer 344ラットヘの移植はmajor mismatchの同種移植であり、Fischer 344ラット骨髄・セラミック複合体のFischer 344ラットヘの移植は同系移植である。その後免疫抑制剤を2週間連続投与(筋注)引き続き2週間隔日ラットヘ投与した。 [結果]上記移植後経時的に摘出し、Bone Gla Protein(BGP)とアルカリフォスファターゼ(ALP)活性を測定した。またRNAを抽出し、BGP,ALPのDNA probeを用い、Northern blottingをおこなった。また、組織的検索もおこなった。これらの結果より免疫抑制剤存在の下では、たとえmajor mismatchの同種移植でも、セラミック内に明らかな骨形成を生じ、さらに高いALP活性とBGP濃度をしめした。Northern blottingでもこれらALPとBGPのシグナルが検出できた。 力学実験: [方法]力学特性評価法として、本予算で購入したレーザードップラー振動計およびFFTアナライザを用いた小片試料の振動特性解析実験を行った。石膏試料をアパタイトのモデルとして、種々の外寸および空孔を有する試験片を作成した。外部音源より変動周波数音を入力する間接加振装置を試作し、生食で満たしたシャーレ内に各試験片を設置して、各試験片の振動特性を解析調査した。 [結果]材質・外形が同一の試験片であっても、内部形状および密度の変化に伴って周波数特性が変化することが確かめられた。従って本手法により、多孔質アパタイトにおける新生骨誘導に伴う力学特性変化を非破壊的に検出評価することが可能であることが判明した。また、これらの力学実験は帝京大学でおこなわれ、その解析をインターネットを通じて互いに行うために奈良医大でコンピューター等の機器を購入した。これにより、相互間のやり取りができることがわかった。 以上、本研究は順調に進んでいることを報告いたします。
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