研究課題/領域番号 |
09558124
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
土井 豊 朝日大学, 歯学部, 助教授 (40116067)
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研究分担者 |
亀水 秀男 朝日大学, 歯学部, 助手 (00152877)
若松 宣一 朝日大学, 歯学部, 助手 (00158594)
足立 正徳 朝日大学, 歯学部, 講師 (60076057)
後藤 隆泰 朝日大学, 歯学部, 講師 (30121320)
森脇 豊 朝日大学, 歯学部, 教授 (90028738)
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キーワード | 炭酸含有アパタイト / 骨補填材 / 生体材料 / 生体親和性 / 破骨細胞 / 焼結 / 生体内吸収性 / 骨アパタイト |
研究概要 |
従来までの水酸化アパタイトに代わり炭酸イオン含有アパタイトを新たな焼結原料とすると、焼結温度が炭酸含有量に比例して低下し、例えば初期炭酸含有量11.8wt%の試料では約750℃で焼結できることが明らかとなった。X線回析、赤外吸収(IR)スペクトルで焼結体試料を解析すると、アパタイト相以外になんらの相も検出されず、本炭酸含有アパタイトが非化学量論組成でありながら焼結後にはアパタイト単一相となることも確認できた。また、熱重量分析(TG)、IR及び化学分析の結果から、焼結体アパタイト自信が炭酸イオンを含有していることも確認できた。焼結後の炭酸イオン含有量は焼結温度、昇温速度及び保持時間に依存したが、おおむね初期炭酸含有量の半量程度であった。上述の初期炭酸含有量11.8wt%の試料では、その焼結体は約6wt%の炭酸イオンを含有することを意味し、この含有量は骨アパタイトに含有されている炭酸イオン量に匹敵する。酢酸溶液中で溶解挙動を検討すると、本焼結体アパタイトは、比較的溶解度が高いことが知られているリン酸八カルシウ(OCP)、リン酸三カルシウム(β-TCP)及び脱有機骨アパタイトと同程度に溶解しやすいことが確かめられた。破骨細胞を用いた培養系では、本焼結体と骨は吸収されることが確認できたが、焼結水酸化アパタイト並びにβ-TCPでは吸収窩が認められず、本焼結体が、吸収性の点では骨アパタイトに匹敵するものと示唆できた。また、ラット頭蓋骨に本試料の多孔体を填入したところ、填入2週目で正常骨の1/3程度の厚さの幼弱骨が生成し、4週目では填入材料はほぼ完全に吸収され、填入部位は正常骨と差異のない骨組織で置換されていた。また、炎症所見はこの時期では認めがたく、本材料が生体親和性に優れ、極めて有効な骨補填材となり得ることが理解できた。
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