研究課題/領域番号 |
09558124
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
土井 豊 朝日大学, 歯学部, 助教授 (40116067)
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研究分担者 |
足立 正徳 朝日大学, 歯学部, 講師 (60076057)
後藤 隆泰 朝日大学, 歯学部, 講師 (30121320)
森脇 豊 朝日大学, 歯学部, 教授 (90028738)
亀水 秀男 朝日大学, 歯学部, 助手 (00152877)
若松 宣一 朝日大学, 歯学部, 助手 (00158594)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 炭酸含有アパタイト / 多孔体 / 骨補填材 / 生体内吸収性 / 破骨細胞 / 骨芽細胞 / 生体親和性 / 生体材料 |
研究概要 |
従来までの水酸化アパタイトに代わり炭酸イオンを含有したアパタイトを新たな焼結原料とすると、焼結体アパタイトは骨アパタイトに類似した溶解性を有し、培養系において破骨細胞による吸収を受けることが示された。また、本焼結体上で骨芽細胞を培養すると、培養基盤(スチロール)に比べ骨様組織が早く生成することが確認でき、本焼結体が骨芽細胞の分化・増殖を助長する環境場を与えやすいことが示唆できた。 培養系では焼結緻密体を用いたが、吸収性は多孔体もしくは顆粒状の方が優り、また、密度(マイクロポロシティの量に逆比例)が小さい方が優ることが当然予想できるため、動物実験用試料は静水圧処理をしない、合成後の沈殿泥を乾燥した試料を加熱して得た。この時、乾燥した沈殿泥を先ず粉砕し、粒度調整(300〜500μm)した後に合成後の原料スラリーを焼結助剤として適度に加え、型形成をした後、試料を焼結し多孔体を得た。このようにして得られた多孔体をラット頭蓋骨に填入し、2及び4週目の組織観察をした。材料を填入しない場合、欠損部には術後4週目でも骨はほとんど生成しないが、本多孔体を填入すると、術後2週目で、正常骨の1/4程度の厚さの幼弱骨が生成し、4週目では填入材料はかなり吸収され、一部の領域の填入部位は正常骨と差異のない骨組織で置換されていた。また、術後初期においても炎症所見は認めがたく、本材料が生体親和性に優れ、かつ、生体内で吸収され得る、極めて有効な骨補填材となり得ることが示唆できた。
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