研究課題/領域番号 |
09558125
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
小笠原 康夫 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (10152365)
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研究分担者 |
山森 伸二 日本光電工業(株), R & Dセンター, 課長
松本 健志 川崎医療短期大学, 医用電子技術科, 助教授 (30249560)
矢田 豊隆 川崎医科大学, 医学部, 講師 (00210279)
梶谷 文彦 川崎医科大学, 医学部, 教授 (70029114)
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キーワード | 視覚サーボ / 高速度ccD顕微鏡 / 光マーカ / 微小循環 / マイクロストレイン |
研究概要 |
心内膜側微小循環の高分解能画像の観測と急速な血管径変動および血管内の血流マーカの動態観測をめざして、視覚サーボマニピュレー夕を有する高速度ニ一ドルレンズ型生体顕微鏡システムの開発を最終目標とする研究を実施した。 まず、観察視野を一定位置にするための視覚サーボマニピュレータの開発に向けて、観察画像から検出した観測関心領域を迅速な特徴量計算を実施した。そして、連続した2つの画像特徴位置の変位から、観測対象の変位量を算出し、心筋表面上で数μml/frameの精度を確認した。 具体的には、追跡性について速度および精度の面から検討するため、心筋表面に埋め込んだマイクロスフェア(15μm)の追跡実験を行った。CCD生体顕微鏡と微小光マーカを用いて拍動心微小領域の変形を直接可視化して、心筋ひずみ特性を明らかにし、最小血流調節ユニットサイズとの関連性について検討した。麻酔開胸犬拍動心の左室自由壁心表面の広範囲にマイクロピペットで五角形状に植え込んだ計測用微小光マーカを指標に、心拍動に伴う心筋歪みを百μmとmmオーダのsample sizeで観察した。前者は×50、後者は×200のhigh-specdCCD生体顕微鏡で任意の10箇所について各フレームごとに変位を計測し、線形変換により心周期内歪み曲線を得て各sample sizeについて平均的歪みおよび歪みの不均一性の時系列データを評価・比較した。平均的歪み曲線は百μmおよびmmオーダのsample size共に収縮期の短縮を示したが、百μmオーダの各samplの収縮期歪みは伸展・短縮を示すものが混在し一定の傾向を示さなかった。これに対してmmオーダでは全サンプルで収縮期短縮を示した。このような微細変位の計測は本システム開発研究において初めてなされたものであった。
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