研究分担者 |
岡崎 龍太郎 同志社大学, 工学部, 専任講師 (20268113)
高橋 大輔 龍谷大学, 理工学部, 助教授 (50188025)
広田 良吾 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00066599)
今井 潤 NTT(株), コミュニケーション科学研究所, 主任研究員
代田 典久 SONY(株), メディアプロセシング研究所, 統括部長主幹研究員
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研究概要 |
平成9年度は本科研費の援助のもとで合計19件の研究発表と研究打ち合わせ国内出張を行った.そのうち13件は研究代表者が企画した「ワークショッブ可積分系と情報理論」講演者への出張依頼である.また,研究代表者は当研究課題に関する研究発表と研究打ち合わせのための外国出張を行った.さらに,代表者の教室に数値シミュレーション用計算機l台とプリンタを購入し,大学院学生によるプログラミング補助を得て復号化アルゴリズムの数値実験を行った.以上の研究活動へのサポートを感謝する.この研究課題に関連して平成9年度には次の進展があった, まず,代表者によるモーメント問題に基づく,BCH-Goppa符号の復号法(1996)の計算量を逓減するため有限体上の有限戸田分子方程式,すなわち,QDアルゴリズムによる復号化を定式化し,Goppa符号を含む多くの具体例で実際に復号化できることを確かめた.この結果を「法政大学情報理論講演会」において発表した.また,有限体上の有限戸田分子のダイナミクスを考察し,保存量をもつこと,体の位数またはその約数を周期とする周期軌道をもつこと,周期とBCH-Goppa符号の復号化と対応するかどうかは保存量の値によって完全に分類されることなどを解明した.この結果について「ワークショップ可積分系と情報理論」にて公開した.さらに,有限戸田分子のLax行列の固有ベクトルの第l成分とBCH-Goppa符号のエラーの値の関連について考察した.
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