研究分担者 |
光易 恒 広島工業大学, 環境学部, 教授 (30038533)
上原 克人 九州大学, 応用力学研究所, 助手 (80223494)
草場 忠夫 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (00037871)
小松 幸生 水産庁, 中央水産研究所, 研究員
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研究概要 |
1.RIAM法により弱い乱流の平衡領域スペクトル形が実現されるという理論 非線形伝達には平衡領域におけるスペクトル形を制御する働きがあることが従来から指摘されていた。とくに等方的な場合,「弱い乱流」において周波数の-11/3乗または-4乗に比例するスペクトルが可能なことがZakharov等によって指摘されていた。本研究で開発してきた非線形伝達計算のためのRIAM法は,分解能を上げると-3/11乗ならびに-4乗型の平衡スペクトルを実際に可能にする計算法であることを示すことができた。 1.意義波高の変動特性について 日本海中央の外洋データの解析 日本海中央の外洋域において気象庁ブイで取得した海上風と波浪のデータを解析して次の結果を得た。先ず,沿岸域の津屋崎沖と同様,波形勾配に上限値が存在することが示唆された。ただし精度が悪く日本海中央部の上限値が津屋崎沖における上限値と一致するかどうかは不明であった。また,数日から数時間の周期帯で有義波高と有義周期ならびに風が-5/3乗型スペクトルをもつという性質を確認できた。今回の結果は,この二つの現象が普遍的なことを強く示唆する。 1.風波の非線形分散関係と平衡領域スペクトル形の関係 線形分散関係を仮定すると高周波の平衡領域における波数スペクトルと周波数スペクトルの間に矛盾が生じることが指摘されていた。妥当な非線形性・スペクトル形などを仮定し,Masuda etl al. の理論を用いて求めた非線形分散関係によると,エネルギーの大きな主方向付近の波に対して波数スペクトル・周波数スペクトル間の矛盾を解消できることが分かった。
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