研究課題/領域番号 |
09559014
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
末吉 敏則 熊本大学, 工学部, 教授 (00117136)
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研究分担者 |
白水 博 九州松下電器, 技術本部テレコム研究所, 研究員
佐々木 守 熊本大学, 工学部, 助教授 (70235274)
久我 守弘 九州工業大学, マイクロ化総合技術センター, 講師 (80243989)
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キーワード | ラピッドプロトタイピング / FPGA / 回路分割 / ハードウェア記述言語 / 大規模回路 / システム集積化LSI |
研究概要 |
研究実施計画に従い、大規模回路システムのラピッドプロトタイピング技術について、回路分割法とマルチメディア対応システムインターフェースの研究を行った。本研究の主な結果を以下に示す。 1.接続情報(ネットリスト)を対象にして、設計者の知識を利用できるインタラクティブな回路分割法を開発した。これにより、回路図入力やHDL記述といったLSI設計手法に依存せずにシステム設計者の知識を利用した効率よい回路分割が可能となり、FPGA利用率ならびに動作速度に関して大幅な改善を図ることができた。 2.大規模回路システムの設計手法として主流になりつつあるHDL記述をソースコードレベルで対象とする回路分割ツールを開発した。HDLコードレベルの回路分割手法として、ソースコードを回路構成要素ごとに論理合成可能な複数のHDLコードへ変換する細分化処理と、論理エミュレータ上のFPGAに細分化後の各回路を割り当てるグループ化処理の2つのステップで回路分割を行う手法を考察した。本手法の効果を検証するため、細分化処理とグループ化処理を実行する各プログラムを作成し、評価を行った。その結果、論理合成時間が短縮されることを確認し、HDLコードレベル回路分割法が有効であることを示した。 3.マルチメディア機器向けLSI設計におけるラピッドプロトタイピングを利用した事例として、リアルタイム動画像圧縮符号化のための動き検出LSIの開発を行った。リアルタイム性の保持、圧縮効率の向上、ならびに回路規模の縮小化という3つの観点から動き検出アルゴリズムを検討し、それに基づき最適なアーキテクチャの検討を行うことができた。動画像圧縮符号化LSIのシステムインターフェースについて検討を行った後、最終的にLPGAによる試作を行った。
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