研究課題/領域番号 |
09559017
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研究機関 | 高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
安達 利一 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教授 (80141977)
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研究分担者 |
武藤 豪 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助手 (90249904)
石元 茂 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (50141974)
森本 喜三夫 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (10011579)
増田 康博 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教授 (60150009)
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キーワード | MRI / ヘリウム3原子核 / 光ポンピング / レーザー光偏光 / スピン偏極 |
研究概要 |
昨年度は、サファイア製のヘリウム3容器の開発に成功したが、今年度は、それをさらに発展させ、ヘリウム3ガスと窒素ガスそして極わずかのルビジウムをサファイア・セルに封入し、ヘリウム3原子核スピンを偏極した。偏極率は、20%であり、偏極緩和時間は、20〜30時間であった。これは、偏極率としては、これまで最も良い結果が得られているコーニング1720アルミノシリケート・ガラスと同様の成績である。同ガラス容器では、この性能を実現するには、数回の試行を必要とすることを考えると、サファイア・セルでのヘリウム3原子核偏極は成功したと言える。これは、サファイア・セルでのヘリウム3原子核偏極は世界で最初のものである。 ヘリウム3偏極用の円偏光レーザー光は、複屈折を持つサファイアを通過する時、円偏光がくずれるため、ヘリウム3偏極が制限される。複屈折率補償板を用いれば、されにヘリウム3偏極が増大すると期待でき、現在これを用いた実験を準備中である。
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