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1998 年度 実績報告書

日本倫理思想史における中国文化要素-中国思想・漢字・漢文等の生成・位置・変容

研究課題

研究課題/領域番号 09610036
研究機関東京大学

研究代表者

黒住 真  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (00153411)

研究分担者 伊東 貴之  武蔵大学, 人文学部・比較文化学科, 助教授 (20251499)
キーワード漢字 / 儒学 / 情報 / 思想史 / 責任 / 仏教 / 習合 / 生命
研究概要

1. まず理論的・地平的な側面において。漢学は、漢字という文字とともに訪れている。一昨年度以来行い、本年度初めに、その文字の働きが口話言語に対してもつ歴史的推移について広い観点から再把握し、また思想史的位置付けをはかった(「情報史」、「思想史」論文)。
2. 漢学が日本文化でもった位置について。漢学は言語文化の中で権威的ではあるが、しかし、トータルには、文化的アイデンティティを主張するものとして漢学を吸収しつつ浮上してくる和学によってある程度追い落としが行われ、結局両者の習合的関係が成立する。その歴史的・社会的文脈、教育との関連、テキスト生成の構造と変容等について、明らかにした(「漢学」、「思想と文学」、「国学の空間観」論文)。
3. 中国文化とともに伝わった仏教・儒教の責任観念について。仏教においては、責任の内的感受において発達が見られるものの、他面で結果責任について不問に付す構造があること、儒教はそれを補うものの、生命の世話を中心関心とする責任倫理であった、正義や公正の地平では弱点をもつこと等を明らかにした(「貴任論」論文)。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 黒住 真: "情報史からみた人間の変容" 鳥薗進・越智貢編『情報社会の文化4 心情の変容』東大出版会. 175-209 (1998)

  • [文献書誌] 黒住 真: "思想史を学ぶ" 義江彰夫他編『歴史の対位法』東大出版会. 211-226 (1998)

  • [文献書誌] 黒住 真: "思想と文学-領域をめぐる儒学・国学の運動" 国文学-解釈と教材の研究. 44・2. 120-126 (1999)

  • [文献書誌] 黒住 真: "東洋日本思想における責任論" ODYSSEUS(オデュセウス). 3(既提出pag未定). (1999)

  • [文献書誌] 黒住 真: "漢字-書記・生成・権威" シラネハル木他編『創造された古典』新曜社. (既提出page未定). (1999)

  • [文献書誌] 黒住 真: "近世日本の死生観-国学の空間観をめぐって" 関根清三編『死生観と生命倫理』東京大学出版会. (既提出page未定). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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