平戒10年度においては、昨年度の研究を継続し、電子ネットワークにおける倫理問題に関する事例および各種法規や規約集の収集を行うとともに、集積したデータを分析した。また、そこで得れた知見については、倫理学関係の研究会のみならず、情報処理学会をはじめとする、各種専門的研究会において発表し、意見交換を行った。 本年度の研究成果の発表としては、平成10年11月28日に、京都大学文学研究科公開シンポジウム「高度情報化時代の人文学」において「電子ネットワーク社会の情報倫理学」という題目で研究発表を行った他、12月13日には、群馬大学で開催された日本現象学・社会科学会において、特別講演「情報と倫理」を行い、さらに平成11年1月30日には神戸大学総合情報処理センター主催の研究会「兵庫インターネットの集い」にて同趣旨の発表を行った。また、1月30日には、情報処理学会、電子化知的財産・社会基盤研究会にて「情報倫理とは何か」と題する講演をおこない、3月15日には京都大学文学研究科主催の国際ワークショップ "The First Internayional Workshop for Foundations of Information Ethics" において "InformationEthics in the Age of the Internet" というタイトルの基調講演を行った。 なお、このワークショップの結果は来年度中に出版予定である。 また、一般むけではあるが、専門情報紙Global Edunet(アルク出版)にて情報倫理に関するエッセイ「現代を読み解く情報倫理学」を平成10年6月より連載中である。
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