本研究はこれまであいまいな分類にすぎなかった形の体系をフラクタル科学の手法を導入し、根本的に見直しを計り、造形の基礎的研究・教育を行う構成学の立場から、形に対する正しい見方、教授法を確立するのが目的である。 2年間の研究の1年目の成果として、先づこれまで非定形に分類されていた形体群の中から多くのフラクタル性をもった形が抽出され、これをフラクタル造形と命名、形の体系化の中に新しい系として取り込み、分類の見直しが進行中である。その中でコンピュータ処理によってフラクタル次元を計り、グル-ピングし、そのグループの形体的特性を考察した。今後この方法で新形の体系ともいえる新しい造形全体のシステムを解明したい。
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