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1999 年度 研究成果報告書概要

2次元・3次元刺激の学習における記憶表象の活性レベル変容過程

研究課題

研究課題/領域番号 09610068
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 実験系心理学
研究機関千葉大学

研究代表者

須藤 昇  千葉大学, 文学部, 助教授 (40154611)

研究期間 (年度) 1997 – 1999
キーワード再認 / 記憶表象 / 類似性 / 印象 / バックワード・エクステンション / 認知地図 / 学習
研究概要

本研究の目的は、2次元・3次元刺激の学習における記憶表象の活性レベル変容過程を理論的・実験的に検討することである。目的達成のため、以下の3つの実験を計画・実行した。
1.2次元視覚刺激の印象が異同判断に及ぼす効果 振幅、振動数、波形からなる線描刺激に対する印象判断をSD法によって測定した。これとは別に、刺激間の類似性を測定した。異同判断実験では、第1刺激が短時間提示され、直後に第2刺激が提示され、第1刺激と第2刺激が同じか否かの判断が求められた。異同判断の所要時間は、第1刺激と第2刺激間の類似性の単調減少関数であった。しかし、第1刺激と第2刺激の特徴による類似性が一定の場合、印象が似ている場合のほうが似ていない場合よりも反応時間が短い傾向があった。
2.大きさの記憶におよぼす背景の効果 写真を提示し、後に、同じ写真の大きさを変えた写真を提示して再認判断を求めると、縮小した写真が選択される現象をBoundary Extensionと呼ぶ。この現象は写真に背景がある場合に生ずるといわれている。この研究では、身近な物体の写真を用いて、背景の効果を検討し、さらに、物体が属するカテゴリーの効果を検討した。その結果、(1)背景のある写真を観察した場合に、縮小写真を選択する傾向があること、(2)物体をカテゴリー化して記憶する傾向にあり、その場合は、縮小傾向は、同一カテゴリー内での物体の大きさに依存することが明らかにされた。
3.経路の学習における視点と視野の効果 地理的な状況についての知識(認知地図)の学習過程を検討した。この実験では、仮想的な街路をコンピュータ上で構成し、それぞれについて、経路を歩くように提示する場合と俯瞰的に提示する場合の2通りを設けた。また、一度に観察できる範囲を30%程度削減した条件を設けた。実験の結果、地図の学習は、(1)学習回数とともに進む、(2)学習時とテスト時間の視点が一致するほうが効果的、(3)経路視点では、視野が狭いほうが高効率、であることが明らかにされた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 磯崎三喜年、小野寺義孝、宮本正一、森和彦: "マインド・スペース"ナカニシヤ出版. 167 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Mikitoshi Isozaki, Takayoshi Onodera, Shoichi Miyamoto, Kazuhiko Mori: "Mind Space"Nakanishiya Publishing Co. Ltd.,. 167. (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2001-10-23  

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