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1999 年度 実績報告書

父親の家庭での役割と子どもの心理的発達及び家族アイデンティティとの関連

研究課題

研究課題/領域番号 09610105
研究機関千葉大学

研究代表者

宮下 一博  千葉大学, 教育学部, 助教授 (60144789)

研究分担者 尾形 和男  群馬社会福祉短期大学, 教授 (10169170)
キーワード父親の協力 / 母親の精神的ストレス / 夫婦関係 / 母親の養育行動 / 父親の自我同一性発達 / 共働き家庭 / 専業主婦家庭
研究概要

(1)子育てしている家庭の父親の母親への協力が母親の精神的ストレスにどのような影響を与えるのか、(2)父親の協力及び母親の精神的ストレス、夫婦関係のあり方が、母親の養育行動とどのような関連を有するのか、(3)父親の協力が父親自身の自我同一性発達とどのように関連するのか、という3点を吟味するために、幼児を持つ父親と母親を対象に、家事や子育てに対する父親の協力を尋ねる質問紙(尾形・宮下,1998の14項目に1項目を追加)、母親の精神的ストレスを測定する31項目(田中,1995)、夫婦関係を測定する29項目(大野・柏木,1992)、母親の幼児に対する養育行動を測定する30項目(田研・両親態度診断検査等を参考に作成)、父親の自我同一性発達を測定する質問紙(宮下,1987)等を実施して、検討を行った。
そして、(1)父親の協力の「子ども・妻とのコミュニケーション」が高いほど、母親の精神的ストレスの「孤立感」の得点が低いこと、(2)母親の養育行動の「威圧的態度」には母親の精神ストレスの「集中力欠如」が、「拒否的態度」には母親の精神的ストレスの「孤立感」が有意な正の関係を示すこと、また、「親和的態度」には共働き家庭では父親の協力の「家事への援助」が、専業主婦家庭では夫婦関係の「共通の話題や趣味による関わり」が有意な正の関係を示すこと、(3)父親の協力の「子ども・妻とのコミュニケーション」や「家事への援助」の程度が高いほど、父親自身のアイデンティティ発達の程度が高いこと、またその際、共働き家庭よりも専業主婦家庭の方が、両者の関係が顕著にみられることなどを見いだした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 尾形和男,宮下 一博: "父親の協力的関わりと母親のストレス、子どもの社会性発達および父親の成長"家族心理学研究. 13巻2号. 87-102 (1999)

  • [文献書誌] 尾形和男,宮下 一博: "家族システムの中の父親の役割(VII)-幼児を持つ父親の協力的関わりと母親のストレスおよび養育行動との関係-"日本発達心理学会第11回大会発表論文集. (2000)

  • [文献書誌] 宮下一博,尾形和男: "家族システムの中の父親の役割(VIII)-幼児を持つ父親の協力的関わりと自我同一性との関係-"日本発達心理学会第11回大会発表論文集. (2000)

  • [文献書誌] 尾形和男,宮下一博: "父親と家族-夫婦関係に基づく妻の精神的ストレス、幼児の社会性の発達及び夫自身の成長発達"千葉大学教育学部研究紀要. 48巻. 1-14 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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